2009年9月5日号
   
 

  

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焦点
「民主党圧勝、農業政策の行方は」
第45回衆院選は、民主党が過半数を大幅に上回る317議席を獲得、政権交代が現実のものとなった。自民党は181議席減の119議席。翌31日には10年度政府予算の概算要求が出揃い、農水省も15・1%増の2兆9480億円を要求した。しかし、与党となる民主党が農業政策の目玉として掲げた「戸別所得補償」は、当然のことながら今回の概算要求には盛り込まれていない。水田フル活用による減反強化策の行方も不透明だ。民主党は概算要求を抜本的に見直し、予算を全面的に組み替える方針を明らかにしているが、どのようなスケジュールで予算編成するのかは明確ではなく、政府も硬直化している状況だ。・・・


農林抄
「GAP共通基盤づくりへの提言」
農林抄一覧
NPO法人日本GAP協会専務理事 武田泰明
<書き出し> GAPは、今や農業界で知らない人が少数派になってきたと感じる程、知られてきた。農林水産省が4月に発表した「農政改革の検討方向」は、「GAPの本格的導入や抜本的拡大」を述べており、まさに農産物の安全を確保する手法としてGAPは中心の座を占め、完全に本流になった感がする。今や、GAPを導入するか否かという議論は過去のものになりつつあり、「どのようなGAPを、どのように普及するか」ということを議論すべき時期に来ている。GAPには、農場管理改善の側面と、認証制度を通した農産物取引円滑化の側面がある。特に後者はGAPの新規性をあらわすものであり、「適切な農場管理」が評価される時代が来たことを意味している。・・・


特集「地球温暖化による我が国農業の行方」<4>
季刊特集

「地球温暖化が果樹栽培に与える影響の実際」<2>
〜果樹生産における当面の温暖化対策〜
農業環境技術研究所大気環境研究領域特別研究員 杉浦俊彦
・果実の着色不良対策
・果実軟化、貯蔵性低下対策障害果対策
・施設生産における発芽・開花不良対策
・凍霜害対策
つづく

「統計的アプローチによる地球温暖化のアジア水稲生産への影響評価」<2>
埼玉県環境科学国際センター自然環境担当主任 増冨祐司
・はじめに
・計算設定、作物モデル、評価の計算手法
・年代別・排出シナリオ別の影響
・影響を軽減するための短期の適応策と長期の緩和策
・本記事のまとめに
・図 年代別温室効果ガス排出シナリオ別のアジアの水稲収量平均変化率
・表 収量平均変化率、標準偏差、収量減少確率
おわり

連載「食料自給力向上の鍵握る「飼料用米」」<1>
米麦畜産
・飼料米畜産物の「付加価値化」鮮明
・超多収品種と多肥栽培開発を
・卵黄黄薄化は「パプリカ」で
つづく

提言 日本施設園芸協会「加工・業務用野菜振興」
野菜・果樹
「産地拠点型の新生産・流通を構築」
・集出荷施設に司令塔機能
・効率輸送へコールドチェーン構築
・野菜出荷安定制度の見直しも
・中間事業者支援で低コスト化

解説「中山間地域等直接支払制度の効果と今後のあり方」
政策
「制度継続へ高齢化対応仕組む」
・耕作放棄再生600億円に匹敵
・町村行政の重要な政策
・複数集落による協定締結可能に

農林水産省版
修復データーのため、農林水産省版は掲載しておりません。本誌をご覧ください

焦点「政権選択眼前に迫る」
8月18日に公示された衆院選挙は、小選挙区1066人と、重複を除く比例代表91人の計1157人が立候補を届け出て、佳境を迎えている。自民党が政権与党として取組んできたこれまでの実績をアピール、新たな農政として農家所得の増大政策を打ち出した。公明党も水田フル活用の強化、直接支払制度の拡充を掲げる。他方、民主党は農業者戸別所得補償制度という新たな直接支払制度を前面に押し出し農村に食い込む。共産、社民、国民新党も同様に直接所得補償制度の導入を掲げる。農政では、実績VS新政策の構図で、政権選択が眼前に迫る。食料自給率の向上の必要性は全政党が掲げ、食料安全保障への危機感は非常に高い。


農林抄「国産材置き換えでシェア奪還」
林野庁長官 島田泰助
<書き出し> 日本の森林資源が充実しつつある一方で、外材は、価格的にも、量的にも不安定になってきています。日本の森林・林業を再生するのが大きな課題である中、国産材に対する需要者の期待も大きくなってきています。我々が需要者サイドに対して、ある程度の条件さえ整えることができれば、「強い国産材」は実現可能と思っています。例えば、これまで進めてきた、施業集約化や低コスト化、流通改革、製材所の大型化、品質の安定と安定供給等の課題など、「強い国産材」の実現に向けてこうしたものをサポートしていくような施策を、これからさらに検討していきたいと思っています。・・・


特集「地球温暖化による我が国農業の行方」<3>
「地球温暖化が水稲生産に与える影響と適応技術開発の展望」
石川県立大学准教授  中川博視
・はじめに
・大気中CO2濃度、気温の上昇と水稲の生育
・現在の水稲品種・栽培技術の下での温暖化の影響予測
・図1 開花期間の平均日最高気温および昼間気温とアキヒカリの稔実歩合との関係
・図2 4つの気候モデルによって予測されたCO2濃度倍増気候が各県の水稲収量に及ぼす影響
読み切り

「地球温暖化が農地・農業用水・農業水利施設に及ぼす影響と適応策」<2>
農研機構・農村工学研究所農村総合研究部長  高橋順二
・温暖化が及ぼす影響
 (1)水資源賦存量の変化
 (2)低平農地の湛水被害の増大
 (3)沿岸部農地への浸水被害
 (4)海面上昇による海域・河口域の排水機能への影響
 (5)降雪量の減少等による農業用水の利用可能量に及ぼす影響
 (6)降水パターンの変化による地すべりへの影響
 (7)河川・ダム湖等の水温・水質への影響
・温暖化への適応策
 (1)温暖化に伴う地域の脆弱性評価
つづく


トピックス「2008年度『食料自給率』」
米・麦・大豆
「外的要因で2年連続上昇」
・食料自給率1ポイント上昇し41%
・チーズや大豆油の原料大豆などの輸入量減少が要因
・コメは初めて60キロ割れ


経済同友会提言「三位一体の農業改革」
・直接支払導入し減反段階的廃止
・生産費の5割を直接支払


解説「海洋・沿岸域における水産環境整備のあり方検討会中間報告」
水産
「水産環境整備は点から空間へ」
・生態系全体の底上げを目指す
・整備対象を生息環境空間へ見直
・良好な状態を柔軟な整備で維持


農林水産省版
修復データーのため、農林水産省版は掲載しておりません。本誌をご覧ください