2005年3月15日号
   
 

 

 

  

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農林抄 (論説/中山間地活性化への論評)
 
   「次世代の中山間地農業を支える活性化技術」
       近畿中国四国農業研究センター傾斜地基盤部部長 加茂幹男
 
 
 中山間地域に位置する農業地帯の耕地面積、農業就業人口、および農業産出額はいずれも全国の約4割を占めており、わが国農業の重要な役割を担っている。また、人命を支える食料を供給する重要な役割を果たしている一方で、豊かな自然環境や地域資源を介して都市との交流にも重要な役割を果たしている。しかしながら、中山間地域の立地条件は、平地に比べて自然的、経済的に不利な条件にあり、近年では、人口の都市への流出や農業従事者の高齢化、あるいは集落機能の低下が確実に進み、農村の活力の低下を招いている。・・・


焦 点 「新食料・農業・農村基本計画案を答申」
 
 
 食料・農業・農村政策審議会は3月9日、05年度から今後10年間の農政指針となる新たな食料・農業・農村基本計画を島村農相に答申した。新基本計画では、日本農業の国際競争力強化に向けて、担い手の明確化と支援の集中化・重点化を図り担い手を育成確保するため、経営安定対策を日本型直接支払いである「品目横断的政策」に転換し、07年度から導入する。食料自給率目標は、カロリーベースで現行計画目標の45%を5年間引き延ばすとともに、新たに設置した金額ベースでは6ポイントアップし76%をめざす。また新たに作成した工程表には、今後5年間で農林水産物輸出額を6000億円に倍増させる目標を盛り込んだ。



新春特集 「21世紀農業技術開発戦略の研究」<7>        (季刊特集
 
    「バイオガスを利用する農村地域の水素・燃料電池インフラ技術の展開」
       北海道大学触媒化学研究センター教授 市川 勝
 
      はじめに
      メタン資源を利用する水素と石油化学製品の製造技術開発
      バイオガスを利用する農村地域の水素・燃料電池インフラ技術の展開
      図1 メタン直接改質法による水素とベンゼンの併産技術開発
      図2 エネルギー地域自立型社会へ向けての水素エネルギー利用実証試験
      図3 北海道の農村地域における水素・燃料電池社会のイメージ


     
読み切り
 
   「重要性増す流通・加工分野技術の高度化を」
       藤澤流通・マーケティング研究所代表 藤澤研二
 
      新しいインフラ無線ICタグ
      食スタイル変化への対応技術
      注目される「生に近い」冷凍
      プロ顔負け電子レンジ用容器開発


     
読み切り
 
逐次掲載「食料・農業・農村基本計画が答申」   基本法・基本計画
 
    「担い手40万に農地7〜8割利用集積」
       週刊農林編集部
 
      集落営農経営は2〜4万育成
      昭和一ケタ退出で中核的担い手半減し3割に
      農業構造の展望
      研究技術開発の展望
      農業経営の展望


     
読み切り
 
概  説 「有機畜産物JAS規格」<2>        (畜産有機
 
    「輸入有機飼料での飼育認める」
       週刊農林編集部
 
      野外の飼育場の条件
      飼養対象となる家畜の条件


     
つづく
 
 

農林水産ニュース&解説

 
 食品・安全
    WHO/FAO専門家会議が発癌性の恐れからアクリルアミド抑制対策を勧告(3/4)
 
米穀・水田
    全国稲作経営者会議によると、会員米作経営者の4割が生産調整方針を作成して独自出荷

 金融・農協
    組合組織、事業・経営指導基本方針<1> 経済事業改革指導は全中・県中が業務分担し、進捗管理(3/4)
 
構造・農村
    農地制度の改正<1> 虫食い的な農地転用を防止するため農振法を改正。違反転用防止へ農業委員会に立入調査権(2/18)
 
林   野
    森林組合法一部改正、森林組合に環境教育寺領を付加、木材製造業者等に准組合員資格(3/4)
 
水   産
    水産庁の東京湾再生委員会が「アオギス」放流で東京湾再生を図る方針発表、昭和30年代の湾内環境実現へ