2005年3月5日号
   
 

 

 

  

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農林抄 (論説/米粉普及への論評)
 
   「広がれ! 米粉食品・米粉パン」
       近畿米粉食品普及推進協議会副会長
       グリコ栄養食品(株)参事   滝尾佳明
 
 
 この2月、「全国米粉食品普及推進会議」が設立されました。私も会議に参加させて頂きましたが、米粉食品普及活動が全国レベルまで統一された模様を肌身で感じ、新潟から始まった米粉食品の普及に携わって約10年、近畿に協議会が立ち上がって3年、ようやくここまで来たのかと万感の想いが込み上げて来ます。当時は話題にこそなれ米粉パンの説明をしてもまともに採りあってもらえず、「もうこれまでか」と何度も諦めかけたものでした。しかし、ある大きな転機が訪れました。それは3年前、米の大量生産地でない近畿地区から常識外とも思われる製法の米粉パンを大阪の「パン工房青い麦」オーナー福盛幸一氏が執念ともいえる研究から開発した事です。・・・


焦 点 「島村農相が『BSE全頭検査は非常識』」
 
 
 島村農相は2月25日の衆院予算委でBSE全頭検査について「日本で常識だが、世界の非常識」と発言し、全頭検査緩和を急ぐべきとの考えを明らかにした。これに対し民主党は「食品安全委員会に政治的な圧力を加えるもので、非常識なのは島村大臣」と反発。全中も「政治的発言に生産者が困惑」と批判、消費者団体も反発の声を高めている。これまで農相は「食品安全委員会の判断に委ね、我々がどうこういう問題ではない」との姿勢を貫いていたが、同日の閣議後の会見では「日本の姿勢に、海外はいたずらに引き延ばしていると殺気立っている感じ」と述べ、米国の輸入再開圧力との間で苛立ちを強めているようだ。



新春特集 「21世紀農業技術開発戦略の研究」<6>        (季刊特集
 
    「有機農業・環境創造型農業発展のための技術開発課題」<2>
       日本有機学会会長・茨城大学農学部教授 中島紀一
 
      雑草対策(抑草技術・雑草活用技術)
      病害虫対策(病害虫防除から健康な作物作りへ)
      在来種の保全と農家の自家採種ネットワークシステムの確立
      作物生育技術(多肥から少肥へ)
      土づくりと土地利用技術
      地域資源を活用した自然調和型技術


     
最終回
 
   「農業からの窒素やリンの排出削減に何が必要か」
       前筑波大学教授 西尾道徳
 
      農業外部からの批判
      取組みには何が必要か
      保全作物の育成
      家畜ふん堆肥の過剰施用
      堆肥の適正施用技術
      身近な問題を解決しながら


     
読み切り
 
逐次掲載「食料・農業・農村審議会企画部会」   基本法・基本計画
 
    「自給率目標45%を維持で基本方針原案提示」
       週刊農林編集部
 
      小規模・兼業農家も集落営農参加で支援対象
      「地産地消」を全国展開し、国産農産物を拡大


     
読み切り
 
概  説 「第5次 栽培漁業基本方針」        (水産
 
    「受益者負担導入に向け条件整備」
       週刊農林編集部
 
      栽培漁業の経済性向上が前提
      「協力金方式」が主体


     
読み切り
 
トピックス 「岐路に立つ牛乳消費」          (畜産
 
    「酪農家が消費構造改革着手」
       週刊農林編集部
 
      中央酪農会議が5カ年対策
      誤った認識が消費意欲下げる


     
読み切り
 

農林水産ニュース&解説

 
 食品・安全
    厚労省と農水省が書見期限等表示に科学的根拠求める食品共通期限表示ガイドライン作成
 
米穀・水田
    03/04年度の主食用米消費量が32万トン減、今後2〜3年で800万トン割れか
 
畑作・果樹
    北海道が野外GM栽培に許可制導入する「GMO交雑防止条例案」を議会に提出、違反者には罰金、懲役(2/23)
 
畜   産
    有機畜産物JASの概説<1> 畜舎、飼育場に畜種別面積基準、自給飼料5割以上は転換期間特例
 金融・農協
    農水省が全農に対し、改革方向を意見具申。外部役員の当用や情報開示強化求める(2/12、25)
 
構造・農村
    人材派遣会社大手のパソナが千代田・大手町のビル地下に1000平方メートルの農園施設をオープン(2/11)
 
林   野
    林野庁のレクリエーションの森検討会が利用度が低い地区廃止求めるなど量から質へ転換する設定見直し方針(2/24)
 
水   産
    大日本水産会が優良衛生産地魚市場を認定する衛生品質管理ステップアップ事業を展開