2009年7月15日号
 

(会員制)

  

数量     
   




焦  点 「生産調整見直し必要6割」
 
 
 農水省は7月7日、米政策・水田農業政策に関するアンケート調査の結果を発表した。農業者、地方自治体、消費者など大規模に調査したもの。農業者の回答では、現在の生産調整について見直しが必要であるとの意見が6割に上った。このうち、生産調整において自主性を高める意見が4割でトップ、生産調整の強化は2割あった。他方、生産調整の廃止は13%、現行維持は25%だった。見直しのポイントとして、経営安定対策と転作助成金を重視する傾向が顕著で、井出農水事務次官は「アンケート結果も踏まえ、米政策について具体的な改善の方向を検討し、全体として整合性の取れた政策体系を構築していきたい」とコメントした。




農林抄(論説)農林抄一覧
 
   「加工・業務用野菜の振興に取り組む」
       日本施設園芸協会参事 吉岡 宏
 
 
<書き出し> 食生活の変化に対応して、野菜の消費に占める加工・業務用の割合は年々増加し、現在では野菜消費の半分以上を占めている。しかも、その約3分の1は輸入野菜である。この輸入野菜に占められたシェアを国産野菜に取り戻すことを目標に、日本施設園芸協会は、農水省の助成を受けて次のような活動を行っている。平成17、18年度には、加工・業務用野菜の生産振興に向けて、トマト、ほうれんそう、レタス、キャベツなど8品目について品目別・用途別ガイドラインを作成し、加工・業務用に求められる用途別の品質・規格の違いを明らかにした。また、産地体制づくりとして、定時・定量供給するために必要な産地の組織体制や、実需者との契約取引の際に必要となる標準的な契約書や取引標準を提示した。・・・



解説&論評「世界に向けた国産農林水産物輸出戦略」政策国際・貿易 
 
   「輸出で農家『生産意欲』高まる」
       週刊農林編集部
 
      不況に強い農産物@A出
      特定重点品目と重点地域を設定
      ASEAN、UAEに注目
      国産プレミアム維持する政策を
      付表・特定重点品目と重点地域・輸出額一覧

     
読み切り
 
   解説「農林水産物等の輸出取組事例100選」
 
      ヘルシー元氣米を台湾に〔JA西いわみ〕
      米粉麺をアジアに〔メルコレディ〕
      レタスの安全・安心PR〔長野県川上村〕
      豆腐の作り方も輸出〔ミナミ産業〕
      高級乾椎茸を輸出〔大分県椎茸農協〕
      大正からミカン輸出〔JA全農かながわ〕
      さつき盆栽を欧州へ〔鹿沼市さつき盆栽輸出協議会〕
      霜降り豚肉が大人気〔伊豆沼農産〕
      地元販売店にLL牛乳〔ホクレン通商〕
      出荷3日で鶏卵陳列〔沖縄県物産公社〕
      輸出で国内価格向上〔北海道漁連〕
      魚肉ソーセージで半世紀〔林兼産業〕

     
読み切り
 
書評 
 
   「生きている土壌 腐植と熟土の生成と働き」有機
      〜エアハルト・ヘニッヒ著/中村英司訳〜
       日本有機農業研究会理事・国学院大学教授 久保田裕子
 
      有機農業・環境保全型農業への力強い励まし
      生命の根源にある「土」の危機を警鐘する文明論

     
読み切り
 
農林水産ニュース&解説
 
 経営・構造
    農政改革特命チームが新たな農山漁村振興構想に「地域マネジメント法人」設立を起草(7/6)
 
米麦・水田
    農水省「米政策・水田農業政策アンケート」で4割が自主性や経営の自由度が高まるよう見直すべき(7/7)
 
畜   産
    2/1日現在の乳用牛飼養戸数が5・3%減の2万3100戸、10年で酪農家3割減
 
畑作・果樹
    農研機構生研センターが長ネギの皮むきと太さによる選別を同時にできる高効率ネギ調製機を試作(7/7)
 
農協・経済
    農水省が「政策決定プロセス」改善策(素案)まとめ、意見募集を開始(7/6)

 食品・安全
    農水省と経産省が農商工連携研究会報告書をまとめ(7/3)
 
環境・技術
    農研機構農研センターがヤガ類侵入を超音波で飛来数を20分の1に減少
 
林   野
    森林総合研究所が秋田県北秋田市で建設していた木質バイオエタノール製造実証プラントの竣工式(6/23)
 
水   産
    マグロ類地域漁業管理機関(RFMO)合同会合が行動方針を全会一致で採択(6/29)