2008年1月15日号
   
 

 

 

  

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農林抄(論説)農林抄一覧
 
   「農産物直売所を中心に農村資源の有機的活用を」
       農村開発リサーチ代表取締役 田中 満
 
 
<書き出し> 農水省のこれまでの農村政策は、@農村住民の自主自立心を養う仕掛けが不十分だった、A住民が運営に主体的にかかわることを前提にした計画策定の視点が弱かった、B地域の身の丈を越える事業を押しつけ(または首長が望み)、その維持管理で財政を悪化させた(他省庁の事業に多いが)、C農村活性化を支援するコンサル(専門家)を育てなかった、など様々な課題がみられる。「農山漁村活性化のための戦略」でそれらが少しは克服されることを期待する。私は昭和56年に農山村活性化コンサルとなり、平成2年にはそれを専門とする会社を立ち上げ、30年近く各地を歩き回り、様々な活動をしてきた。農産物直売、農産加工、グリーン・ツーリズム、農家レストランなどの活動は各地で成功している。これらの活動をする際は、まず住民有志による研究会をつくり、自分たちが主体的に事業をすることを前提に身の丈にあった計画を策定し、それを全住民に提示してさらに参加者を募り(参加者は身銭を要することが多い)、施設を整備し(補助事業が多い)、事業を自主的に運営してもらう。計画段階で住民有志と十分話し合い、自己責任で事業をするという自立心を持ってもらうことが極めて重要である。・・・





焦  点 「福田首相が「消費者庁」構想」
 
 
 福田首相は1月4日、食品表示や耐震偽装問題など消費者対応について「縦割り、バラバラなことが国民の目から見て分かりにくい。もっと分かりやすい体制にする必要がある」と、消費者の安全・安心行政を一元化する方針を明らかにした。いわゆる「消費者庁」構想だ。これに対し、若林農相は8日の閣議後の会見で、「行政機構を一元化すれば分かりやすくなるのかというと、必ずしもそうとも言い切れない。生産から流通、消費に至るプロセスを一行政が把握するとなれば行政の肥大化に通じたり、行政間の責任所在が不明確になったりする」と述べ、省庁間等の連携強化と情報一元化で十分対応できるとの考えを示した。



新春特集「農村を元気にする新・農業マーケティング」<2> (季刊特集
 
   「あおもりを元気にする「攻めの農林水産業」の推進」<2>
       青森県農林水産部総合販売戦略課長 小山内一男
 
       (2)ブランド力を高める販路の
      開拓県外向け販路の開拓
       (1)トップセールス等と売れる商品づくりの意識醸成
       (2)産地づくりと連動した取組の強化
      知財対策も踏まえた海外向け戦略
       (1)これまでの取組の概要

     
つづく
 
   「地域経営のマーケティングで地域の活性化」<2>
      〜マーケティング戦略とその実践〜
       岩手大学農学部教授 木村伸男
 
      社会への適応としてのマーケティング
      マーケティングと販売の違い
      マーケティング戦略での策定事項
      地域経営のマーケティングと地域ブランド
      地域経営のマーケティングと地域の活性化

     
つづく
 
   「知的財産を活用した地域活性化マーケティング」<2>
       宇都宮大学知的財産センター長 山村正明
 
      知的財産権の取得の手続き
       ・出願
       ・審査請求
       ・審査
       ・設定登録から満了
       ・特許登録の要件
       ・出願書類内容
       ・特許権の効力と活用
      高額化する損害賠償
      表1 プロパテント化の動向
      図2 特許出願から特許取得までの流れ
      図3 特許権の活用の形態

     
つづく
 
解説&論評 「学校給食法が初の抜本改定」 (食品・安全
 
   「栄養改善」から「食育」へ
       週刊農林編集部
 
      地域食育推進委員会を設立
      欧米型給食から脱却できるか
      米国「余剰農産物処理法」と学校給食の歴史教育を

     
読み切り
 
農林水産ニュース&解説
 
 経営・構造
    農水省は土地改良事業計画設計基準及び運用・解説の設計「頭首工」改定案をまとめた(12/19)
 
米麦・水田
    農水省が米穀卸売業者の経営状況実態調査で、経営格差が広がっていることが明らかに
 
畜   産
    和牛ブランド化を推進するため、中央畜産会が「和牛統一マーク」と「キャッチコピー」決定(12/19)
 
畑作・果樹
    大豆情報委員会が07年産大豆収穫集荷計画を7%増の17万4439トンと見通す(12/18)
 
農協・経済
    全中が都道府県中央会にJA資産査定全国標準システムの早期導入に向けた検討開始を要請(12/7)
 
食品・安全
    農水省によると菓子業界で年間売上高100億円以上の企業の3割が「改善点が確認された」と回答(12/25)
 
環境・技術
    環境省が1〜5月のスギ及びヒノキ花粉総飛散量は、東海から関東、東北では昨年の1・5倍から3倍
 
林   野
    環境省の木材調達グリーン化の全国普及啓発調査で市区町村のグリーン調達方針の策定が大きく遅れ
 
水   産
    地球に優しい漁業を実践する漁業者や水産加工業者を認定する「マリン・エコラベル・ジャパン」が設立(12/6)