2005年5月15日号
   
 

 

 

  

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農林抄 (論説/酪肉近代化方針の評価と提言)
 
   「酪農経営にも直接支払い導入を」
       北海道農民連盟事務局次長 久須田洋治
 
 
 このほど、新たな「酪農及び肉用牛生産の近代化を図るための基本方針」(以下、酪肉近代化方針)が公表されたが、目指す姿、基本方向としては、総体的には文章としては良く出来ており、これに具体的な施策と財源が伴えば、今後の日本酪農・畜産の行く末は大丈夫ではないかとも思われるほどである。しかし、果たして現実的にはどうか。これが単なるすばらしい作文、目標で終わるのか、魂が入った実現を目指す酪肉近代化方針となるのか、今後の具体的な施策づくりが大きな「カギ」となってくる。・・・


焦 点 「食料自給率向上協議会が発足」
 
 
 新たな食料・農業・農村基本計画で設定された15年度までに食料自給率を45%まで引き上げる目標を実現するため、政府、地方自治体、農業者・農業団体、食品産業、消費者・消費者団体それぞれが自給率向上への計画的な取組みを行うことを目的とした「食料自給率向上協議会」が4月26日に発足した。同協議会では、関係者の具体的な取組内容や数値化した取組目標を示す行動計画を5月30日に開く第2回会議で策定し、計画への取組み促進や実行状況について点検・検証を行う。また、全国的に行動計画を実践するため、協議会メンバーの傘下団体が取組むべき方針を明らかにするとともに、都道府県段階にも自給率向上協議会を設置する。



特  集「新たな酪肉近代化基本方針」」<2>              (畜産
 
    「新たな酪肉近代化方針の実現可能性」
       〜肉用牛生産努力目標〜
       東北大学大学院農学研究科助教授 伊藤房雄
 
      方向転換する基本方針
      過大な生産努力目標
      繁殖経営の増頭は可能か
      基本方針の実現に不可欠な人材の登用


     
読み切り
 
    「自給率堅持へ肉用牛69万頭増頭」
       〜新酪肉近代化方針の検証〜
       週刊農林編集部
 
 
 <要旨> 政府はこのほど、15年度を目標年次とする新たな「酪農及び肉用牛生産の近代化を図るための基本方針」(酪肉近代化基本方針)を発表した。焦点だった担い手問題では、他作物に比べて認定農業者率が高いことから、認定農業者に加えて、畜産の特性や地域実情に即した飼養規模や経営の合理化を行っているなど「一定の要件を満たす営農形態」も担い手として位置づけた。一定の要件については05年度中に検討する。経営安定対策では「対象経営を明確化し、経営の安定性を向上させることを基本に見直す」と示すにとどまり、具体的な改革方向は打ち出されなかった。生産努力目標では、酪農においては生産コストの低減に焦点を充て、とくに集送乳等経費や乳製品製造コストの削減を詳細な分析を行い、輸入品との競合に打ち勝つ削減目標を示すことで自給率を6ポイントアップの75%を目指す。肉用牛生産では現行の自給率39%を維持するため69万頭増頭の目標を掲げたが、あまりにも壮大すぎる努力目標である。
 
  <項目>
      集送乳等経費は指定団体別設定
      製品価格下げへ生乳経費2割減
      牛肉自給率39%は過大か
      増頭と有機農業の同時促進を
      肉用牛経営コスト2割削減
      担い手は「規模拡大」が要件
      肉用牛肥育期間短縮が最大目標



     
読み切り
 
季刊特集「新基本計画と21世紀食料・農業・農村戦略の研究」<3>  (季刊特集基本法
 
    「新基本計画と農政改革」<3>
       食料・農業・農村政策審議会企画部会長
       東京大学大学院農学生命科学研究科教授  生源寺眞一
 
      農地制度の改革
      環境保全政策
      資源保全施策


     
最終回
 
 

農林水産ニュース&解説

 
 総合・構造
    JAグループが新基本計画に対する取組み方針を決定、担い手対照は法人化前の集落営農を政府に要求
 
米穀・水田
    全農秋田県本部が米空売りによる米価つり上げ、横流しによる粉飾決算が発覚。国庫補助金1200億円不正受給も(4/21)
 
食品・安全
    農水省が食の安全/安心政策大綱工程表を発表、GAP、IPM積極推進を打ち出す(4/15)
 
畑作・果樹
    農水省が食品安全GAP策定マニュアルを作成、対象5品目の導入ポイント示す(4/28)

 金融・農協
    全中が「JA助けあい組織」の活動を無償ボランティアに限定、有償福祉はJA活動に移行
 
林   野
    林野庁が2005年度国有林野業務方針で、間伐・間伐材販売を積極的推進へ(4/22)
 
水   産
    食品安全委員会が佐賀県と嬉野町の「ふぐ肝特区」に安全性に疑問と導入否定(4/20)