2003年12月25日号
 

  

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農林抄 (論説/諌早潮受堤防報告書への提言)
 
   「諌早潮受堤防の中・長期開門調査が必要」
       九州・琉球湿地ネットワーク代表 脇 義重
 
 2001年の3月に農林水産省が有明異変への対応として立ち上げた有明ノリ不作等対策関係調査検討委員会(以下、ノリ第三者委員会)は同年12月「諌早湾干拓事業は重要な環境要因である流動および負荷を変化させ、諌早湾のみならず有明海全体の環境に影響を与えていることが想定される」という見解を発表した。これは諌早湾干拓事業に対する見解としては画期的なものであったので、提案された短期(2カ月)、中期(6カ月)そして長期(数年)という段階的な開門調査に関係者に期待を抱かせた。・・・



概 説 「2004年産米生産目標数量と需給見通し」  米・麦・大豆関連農業政策の概説&論文
 
   「生産目標数量857万トンに据え置く」
       週刊農林編集部
 
      05年度末在庫85万トンに設定
      新潟9000トン、秋田6000トン増配分
      東海以西14県に減配分
      北海道に産地づくり交付金27%配分
      付表1・2003〜05米穀年度の主食用米需給見通し
      付表2・2004年産米の都道府県別の生産目標数量
      付表3・2004年度 都道府県別水田農業構造改革交付金配分予定額
 
     読み切り
 
提 言 「日韓FTA農業交渉戦略構築」  (国際・貿易
                                
   「日韓自由貿易協定における農林水産物の取扱」<1>
       九州大学大学院助教授 鈴木宣弘
 
       我が国の置かれている状況
       農林水産物の取扱い
        ・データに基づくオープンな議論の必要性
        ・実は日本農業はFTAに十分含められる
        ・価格は同水準だが、生産費には倍半分の格差
       付表1・日韓のPSE、名目生産者保護率の比較
 
     つづく
 
トピックス 「マイワシ資源変動が解明」  (水産政策
 
   「アリューシャン低気圧が関与」
       週刊農林編集部
 
 
 いまや高級魚となった「マイワシ」だが、その資源減少の最大の要因が乱獲にあるといわれる。このほかの水産資源も総じて低水準化しつつあり、欧米からみて我が国の漁業はすっかり“悪役”に仕立てられてしまったが、ここ数年来のマイワシの激減には、北太平洋のアリューシャン低気圧が大きく関与していることが水産総合研究センターの調査で明らかになった。
 
 

農林水産トップニュース

 
 総 合
    三位一体改革で農林補助金469億円削減。公共事業316億円、中山間直接支払2割カット
 
食品・安全
    遺伝子組換えイネ野外栽培の実験中止求め反対運動強まる。岩手県が計画短縮、北海道議が反対決議(12/10ほか)
 米麦・水田
    生産目標数量の確実な達成に向けJAグループが米改革実践方針まとめる(12/2)
 
畑作・果樹
    熊本県が高級い草「ひのみどり」が中国で栽培されている確証を得たことで、税関に輸入差止め申請(12/2)
 畜 産
    農水省が動物用抗生物質の薬品耐性菌問題で評価基準策定を食品安全委員会に諮問(12/8)
 金融・農協
    <農林漁業金融公庫新総裁に聞く(下)> リスク評価難しい林業金融/透明性高い改革を推進
 構造・農村
    諌早干拓開門総合調査報告が「堤防閉めきり影響ない」と結論づける(11/28)
 
林 野
    リーダー不在の森林組合改革。林野庁が実務者との意見交換で浮き彫りに(12/9)
 
水 産
    2002年漁業生産額が漁獲量、価格低下で全部門が前年下回る。海面漁業は617億円減の1兆7186億円