2002年6月25日号
 

  

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農林抄 (論説/食品安全法・組織改革への提言)
 
   「食品の安全確保に向けて」
       社会技術研究システム文部科学省主導研究プログラム非常勤研究員
       中島貴子
 
 わが国の食品安全問題は、現在、行政の抜本的な改革に発展しつつある。その方向性を決める重要な提言として、農水・厚労両大臣の私的諮問機関「BSE問題に関する調査検討委員会」や自民党「食の安全確保に関する特命委員会」による報告書、そして農林水産省の「食と農の再生プラン」などがある。これらが一斉に、消費者保護の最優先を改革の筆頭項目に掲げていることは、時代のニーズを反映するものとして、高く評価したい。しかし、これらの提言には、素朴に疑問を感じる点が二か所ある。・・・



特 集 「食料安全基本法と新行政組織、偽装表示防止への提言」<2>
 
   「食品安全に関する法整備」<1>   食品衛生・安全
       弁護士 中村雅人
 
       はじめに
       最近の事件は何を意味するか
       BSE狂牛病問題が問うもの

       
つづく
 
   「安全な食品を選択する権利がある」<1>   (食品衛生・安全
      〜25年にわたる食品安全法を求める運動を通して〜
       遺伝毒性を考える集い代表 亘 昌子
 
       食品安全法への始動
       食品添加物多使用の無添加食品時代
       食品安全と製造物責任法
       有権者55万人の署名を集めた食品安全条例制定運動
       食品安全法の浮上
       食品安全委員会は「安全食品偽装委員会」?
       リスク評価と安全評価は違う

       
つづく
 
特 集 「食品安全確保に向けた要望・提言」<3>
 
   「消費者の権利確保と情報公開を」食品衛生・安全
       週刊農林編集部
 
       社民党「立入検査にも消費者参加求める」
       日本生協連食品「食品衛生安全法の制定を」
       日本消費者連盟「消費者の声が反映する行政

       
つづく
 
概 説 「有機畜産検討会報告」
 
   「我が国に根づくか「有機畜産」」 (畜産関係
       週刊農林編集部
       輸入有機畜産物に対抗意識
       国内有機飼料の確保が鍵
 
 農林水産省の有機畜産検討会が6月14日、最終報告をまとめ、現在の有機畜産物と同様にJAS規格を制定し、JAS法に基づく検査認証を行う考えを示した。ただ、基準・規則レベルについてはどの程度のものにするか成案を得なかったため、具体的基準づくりについてJAS法に基づく有機畜産の表示制度の検討に委ねた。
 
トピックス 長野県「森世紀プロジェクト」
 
   「森林管理『長野モデル』発信」 (森林・林業
       週刊農林編集部
 
 長野県は環境に配慮した森林の管理や間伐施業等を推進し、県産材製品の需要拡大を図るため、WWF(世界自然保護基金)と協働して、長野県の森林・林業の特性を踏まえたFSC森林認証基準の国内基準作成と森林の認証及び全国的なPR活動を展開する「WWF&NAGANO 森世紀プロジェクト推進事業」を打ち上げた。
 

農林水産トップニュース

 
 総 合
    経済財政諮問会議の4民間議員が「食料産業の構造改革について」と題する提言を提出(5/30)
 金融・農協
    全農が業務改善命令に対する改善措置の進捗状況を農相に報告、第三者による経営チェック導入など(6/11)
 構造改善
    農水省が農業近代化資金、農林公庫資金、農業改良資金を分りやすく、使いやすく関係法を改正
 
農産園芸
    改正野菜生産出荷安定法施行に伴い大規模生産者の登録要件を葉茎菜・根菜類で10fに施行規則を改正(6/7)
 畜 産
    消費者が求める牛乳価格は156〜189円。バーゲンハンターは消費者の15%でマーケ戦略から除外を
 食品流通
    関西商品取引所が冷凍エビ(ブラックタイガー)を先物取引に上場、世界で初めて(6/17)
 食 糧
    大規模農家の6割が計画外米販売の意向。流通コスト負担が少なく、安く売っても実質手取り額大きい
 
林 野
    和歌山、岩手、岐阜、三重、高知が地球温暖化防止に貢献する森林県連合を結成、森林整備の国家的推進求める
 水 産
    水産庁が水産基本計画の政策展開で@安全、安心な供給体制A構造改革B都市との共生の3本柱を示す(6/18)