2010年6月25日号
   
 

  

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焦  点 「第62回IWC総会開幕」
 
 
 第62回IWC総会がモロッコで6月21日開幕した。25日までの会期中、開幕前に議長が提案した「南氷洋での捕獲頭数を減少する代わりに、沿岸捕鯨を認める」とする案の扱いが焦点となる。これまで、日本が実施してきた調査捕鯨により、反捕鯨国側の主張の一つであった絶滅危惧種という論拠が崩れてきており、反捕鯨国側に焦りが見られるとの見方もある。どちらにしても捕鯨国側と反捕鯨国側で意見が対立し、本来の機能を果たしていないIWCが、機能を取り戻せるか注目される。中でも、今回の議長提案は、沿岸ながら商業捕鯨を認めていることもあり、反捕鯨国側の強い反発が予想され、どのような結末になるか予断を許さない。




農林抄(論説)農林抄一覧
 
   「生物多様性条約は本来食と農の条約です」
       お米の勉強会代表 村山日南子
 
 
 今年10月名古屋で生物多様性条約締約国会議が開催されます。日本では環境省中心の取り組みのためか、もっぱら野生種の多様性保全が目的のように聞こえています。また、人の手が加わることで多様性が維持されてきた里山や、生きもの調査を踏まえて、生物多様性の場として田んぼがPRされています。しかし、では人間が長年かけて野生種を栽培種として進化させ、食料としてきた栽培種はこの条約の対象とならないのでしょうか? 田んぼの主役のお米は保存の対象にならないのでしょうか?私どもの会は、ここ数年、激しい気象の変化に対し、どのように食べ物を確保していくのかを考えていて、食べ物の「種」にたどり着きました。・・・続きは本誌で
 
 



解説&論評 2009年度「食料・農業・農村白書」農業政策 
 
   「新農政による担い手育成を示せ」
       週刊農林編集部
 
     7POINT解説
      前基本計画で農業は後退
      経済成長からみた食糧戦略
      無視された農業貿易赤字
      戸別所得補償における担い手は?!
      中山間地域等直接支払制度を強化
      二毛作助成見直し耕地利用向上
      土地改良事業をどうするのか

     
読み切り
 
特集 「里山再生・活用で農山漁村が躍動」<7>季刊特集森林・林業 
 
   「生物多様性を楽しむ」
       龍谷大学理工学部教授・里山学研究センター副センター長 遊磨正秀
 
      はじめに
      「龍谷の森」の動植物相
      里山の生物多様性の問題点
      大津市瀬田丘陵「龍谷の森」で確認されている動植物の種数

     
読み切り
 
トピックス「農水省版事業仕分け「行政事業レビュー」<2>農業政策 
 
   「抜本的改善」11事業の効率化を
 
      災害対策は有識者の意見割れる

     
おわり
 
農林水産ニュース&解説
 
 経営・構造
    JAグループ「担い手・農地対策の取組み」<2> 取組み格差大きい「担い手対応」
 
米麦・水田
    名古屋大学・芦苅基行教授がイネの収量を劇的に上昇させる遺伝子の同定と機能解析に成功
 
畜   産
    農水省が第9次「家畜改良増殖目標」と「鶏の改良増殖目標」案をまとめる
 
畑作・果樹
    09年産切り花類の作付面積は2%減の1万6500fで、出荷量も4%減の45億5100万本
 
農協・経済
    政府が新成長戦略「『元気な日本』復活のシナリオ」を閣議決定(6/18)
 
食品・安全
    OECDとFAOが国際農産物価格が過去10年の平均水準に戻る可能性は小さいと見通す(6/15)
 
環境・技術
    クボタが地球環境保全の取組みに関してエコ・ファーストの約束を行い「エコ・ファースト企業」に認定
 
林   野
    東京大学大学院の福田裕穂教授が木のミクロ構造が作り出されるメカニズムを世界で始めて解明
 
水   産
    大日本水産会が優良衛生品質管理市場・漁港の認定基準を示す(6/15)