2010年4月5日号
   
 

  

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焦  点 「新たな農政の展開へ」
 
 
 政府は3月30日、新たな「食料・農業・農村基本計画」を閣議決定した。20年度の食料自給率を50%とする目標を掲げた。08年度実績の41%に比べて9ポイント引き上げる意欲的な計画だ。新計画では、従来の大規模農家中心の支援を転換し、国家戦略として「国民全体で農業・農村を支える社会」の創造を掲げ、@戸別所得補償の創設A安全や安心にそった生産体制とリスク管理B農業・農村の6次産業化を政策の柱に据えた。赤松農相は会見で、「農業は農業者のためだけではなく、多面的な機能から言えば、国民全体のものということが基本計画の中心に据えられ、国家戦略として食料・農業・農村問題が位置付けることができた」と述べた。




農林抄(論説)農林抄一覧
 
   「まぐろ危機と日本の責任」」
       政策大学院大学教授 小松 正之
 
 
 絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約(いわゆるワシントン条約)の第15回締約国会合は3月13日から25日まで、カタールのドーハで開催された。大西洋と地中海のクロマグロを絶滅のおそれのある種として付属書Tに掲載し貿易が禁止されるかどうかが、世界的に注目を集めたが、そのモナコ提案が20票(賛成)対68票(反対)と30票(棄権)の大差で否決された。 まぐろには大きく、クロマグロとミナミマグロの高緯度海域に回遊し脂がのり高級な温帯性まぐろと赤道付近から中緯度海域に主に回遊するカツオ、キワダマグロとメバチマグロがある。・・・続きは本誌で



特集 「食料自給力向上へ米粉需要を創造する」<9>季刊特集 
 
   「マーケティング活動をふまえた「米粉」定着作戦」<2>
       マーケティングプロデューサー  平岡 豊
 
      米粉消費拡大、5つの作戦
      「米粉」推進の「組織としての機能」づくり

     
おわり
 
   「お米革命〜日本の食材が世界を変える〜」<2>
       群馬製粉株式会社取締役社長  山口慶一
 
      大学の「知」と企業の「技」の融合
      「J麺」は粘り成分やデンプンを調整

     
つづく
 
トピックス農業政策技術 
 
   「ため池防災機能強化する5技術」
 
      農業被害額年平均4000億円
      ハザードマップ作成技術

     
読み切り
 
解説 「09年産水稲作柄分析と10年産水稲生産事情」(米・麦 
 
      09年産道産米作況57〜97に
      ヒノヒカリ品種転換すすむ
 
解説 「農業新技術2010」<1>技術 
 
      ハウスミカンで燃料73%削減
      慣行より石油使用量3割削減
      施設園芸栽培の省エネルギー技術のポイント
 
日本商工会議所・東京商工会議所政策 
 
   「農商工連携で地域活性化へ提言」
 
      生産者は消費者視点へ転換を
      農業再生目指す絶好のタイミング
      政府は米の価格政策の是正を
 
 
農林水産ニュース&解説
 
 経営・構造
    戦後農政を大きく転換する新たな食料・農業・農村基本計画が閣議決定(3/30)
 
米麦・水田
    農水省が10年度の小麦総需要量を0・9%減の569万dと見通す
 
畜   産
    全国ブロイラー需給連絡会議が10年度の出荷計画羽数0・1%減の6億2140万羽(3/26)
 
畑作・果樹
    農水省がオーストラリア産グレープフルーツを低温処理条件に輸入解禁へ(3/29)
 
農協・経済
    農林中央金庫が次期3カ年計画となる「JAバンク中期戦略」を策定した(3/24)
 
食品・安全
    農水省「GAP共通基盤づくり検討会」が野菜と米、麦に関するGAPガイドライン案をまとめる
 
環境・技術
    みずほ情報総研の調査で7割以上の消費者が地球温暖化問題に配慮した農産物の認証制度が必要
 
林   野
    現行の森林・林業基本計画の根幹となっている森林の機能に応じた3区分廃止へ
 
水   産
    ワシントン条約締約国会議(CITES)が3月25日閉幕