2004年4月15日号
   
 

 

 

  

数量     
   



農林抄 (論説/脱脂粉乳過剰在庫問題への提言)
 
   「脱粉過剰在庫と新規用途開発」
       農畜産業振興機構副理事長 菱沼 毅
 
 
 一昨年来、脱脂粉乳の過剰在庫が酪農・乳業業界の大きな課題となっている。事態がこのまま推移するようなことになれば、今後の酪農政策推進上の大きな足枷となることも考えられる。ところで、現在の在庫数量は約10万トン、年間総消費量の60%、7カ月分に相当する量に達している。在庫が課題に積み上がった大きな原因は、平成12年に発生した雪印食中毒事件による脱脂粉乳のイメージ低下にある。・・・


焦 点 「国産農林水産物の本格輸出を支援」
 
 
 農林水産省は4月1日、農林水産物の輸出振興を目的に「輸出促進室」を設置した。国産農林水産物・食品は、高品質で健康に良い食品として、海外で高い評価を得ている。しかし、実際に農林水産物等の輸出を行うには、各国消費者のニーズの把握、輸出に関連した各種情報の収集、有効な販売手法の確立等、課題が山積している。そのため、農水省では、農林水産業、食品産業の活性化に資する観点から、各種の輸出促進対策を講じ、輸出関係者を積極的に支援していく。また、木材では、木材輸出に関心のある地方自治体や団体などが参加して「木材輸出振興協議会」を設立、製品輸出を中心にアジアへの輸出可能性を探る。



特  集 「2004年度畜産物価格・関連対策が決定」      (畜産
 
   「脱粉取組み勘案し限度数量据置き」
       週刊農林編集部 
 
      財源枯渇で事業を重点化
      脱脂粉乳対策効果が薄れる
      モラルハザード起こす乳用子牛


     
読み切り
 
   主な畜産物価格関連対策(新規・組換え事業の解説)
 
 
畜産環境緊急特別対策事業/乳業再編整備等対策事業/国産生乳需要拡大定着化事業/需要期生乳生産推進事業/地域肉用牛振興対策事業/土地利用型酪農推進事業/国産粗飼料増産緊急対策事業/飼料増産受委託システム確立対策事業/酪農生産基盤改善支援対策事業/草地畜産生産性向上対策事業/畜産副産物供給円滑化緊急対策事業/産地食肉処理体制強化推進事業
 
   2003年 畜産物生産費
 
特  番 「アメリカ牛肉の飼養実態に鋭いメス」       畜産
 
   「アメリカ産牛肉は安心・安全が保証されているか」<1>
       農政ジャーナリスト 横田哲治
 
      遅すぎたBSEの発覚〜アメリカの狂牛病の実態〜
      飼育方法の実態
        ・反芻を忘れたフィードロットの牛たち
        ・フィードロットの実情
        ・ホルモン剤、抗生物質の使用の実態
 
     つづく
 
 

農林水産トップニュース

 
 総   合
    アサヒビールと九州沖縄農業研究センターがサトウキビでエタノール混合ガソリン共同開発に着手(4/1)
 食品・安全
    宮崎大、ヤマエ食品工業、農畜産業振興機構らが共同で原料大豆の一部を脱脂粉乳にした機能性味噌を開発
 米麦・水田
    米穀安定供給支援機構が発足。長期契約助成や過剰米区分出荷に短期融資など行なう(4/1)
 
畑作・果樹
    サカタのタネが細菌等による土壌起因の病害を予防する土壌診断バイオセンサーを開発(3/23)
 畜 産
    ベネマン米国農務省長官がOIEでBSE検査の協議提案を亀井農相宛に書簡、農相は「受入れられない」(4/1、2)
 金融・農協
    全中が地域再生プログラムに基づく遊休施設有効利用に向けた戦略策定。転用による補助金返還なしで(4/8)
 
構造・農村
    中山間地域等総合対策検討会が直接支払継続の是非検証を開始。交付金の農家所得への役割調べる(3/18)
 
林 野
    特定保安林制度を恒久化する全国森林計画と今後5カ年の森林整備保全事業計画案まとめる(4/1)
 
水 産
    漁船漁業構造改革推進会議が漁船漁業の構造改革に向けた中間取りまとめ。収益重視型経営転換への技術を検証(3/31)