2003年8月5日号
 

  

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農林抄 (論説/構造改革特区への提言)
 
   「規制から誘致への発想の転換を」
       カゴメ(株)執行役員・
       生鮮野菜ビニネスユニット・ディレクター 佐野泰三
 
 一般株式会社は、現在もなお農地を直接所有し自ら農業経営を営むことができない。一般企業が農業経営に参画できるのは、要件に縛られた「農業生産法人」への減的的な出資のみである。さらに本年4月施行の「構造改革特別区域法」においてさえ、特区内における中山間遊休農地の賃借契約が地方公共団体等との間で認められたにすぎない。これでは責任ある農業経営をめざす一般企業は、希望する地域で必要な規模の農業用地を自由に選択することできず、多数の地権者の同意や複雑な行政手続にも手間取ることから、アグリビジネスへの進出に二の足を踏むことになる。・・・



特 集 「構造改革特区は農業・農村の起爆剤となるか」<2> 季刊特集
 
   「中山間活性化めざす『鴨川市棚田農業特区』」  
       千葉県鴨川市農林水産課主幹 渡辺寿雄
 
      これまでの取組み
      特区申請の背景
      初今後の展望
      付表・鴨川市棚田農業特区の仕組み
 
     読み切り
 
   「南信州グリーン・ツーリズム特区」
      〜飯田市の都市農村交流がめざすもの〜
       長野県飯田市農政課主査 小椋貴彦
 
      旅の目的が観光地から生活の場へ
      新たな旅行の形態「体験教育旅行」
      新たな休暇の形態「ワーキングホリデー」
      新たな共生・対流の形態
      南信州グリーン・ツーリズム特区
      さらなる規制緩和を
 
     読み切り
 
概 説 「米政策改革の具体化大枠決まる」<総合拡大版>  米・麦・大豆関連
 
   「予算100億円上回る2534億円」
       週刊農林編集部
 
      中山間規模要件10ヘクタールに緩和
      区分集荷に2000円助成で手取り8000円確保
 
     読み切り
 
トピックス 
 
   「ウナギ完全養殖に成功」〜ウナギは絶滅危惧種?〜
       週刊農林編集部
 
 
 世界のウナギの漁獲量が過去三十五年の間に半減するなど、野生生物モニタリングの世界最大のNGO「トラフィック」が「孫の代にはウナギが食べられなくなるかもしれない」と警告を発する中、独立行政法人「水産総合研究センター」が養殖に使う稚魚(シラスウナギ)の人工飼育に世界で初めて成功した。ウナギ養殖は天然のシラウスナギを種苗にしているが、近年の乱獲により漁獲量が減少している。ウナギは孵化後に「レプトケファルス幼生(仔魚)」と呼ばれる時期を経て稚魚のシラスウナギに成長するが、従来の人工孵化ではレプトケファルス幼生の段階で成長が止まっていた。今回の成功は日本の養鰻業経営の安定化をもたらすだけではなく、大量生産が可能になればウナギの資源回復にも結びつく世界的な研究成果である。
 
シリーズ 「ちいサイクル・おお交通」<18>
 
   「新しい『共同体』づくり」〜福島県飯舘村から〜
 
      有機農業から自然農業へ
      人と自然を搾取する枠組み
      「安心」は「自給」から
 

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