2003年5月15日号
 

  

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農林抄 (論説/米政策改革大綱への提言)
 
   「水田農業の担い手確保について」
       山形県農林水産部生産流通課長 粟野省三
 
 米政策改革大綱については、長年にわたる生産調整実施にもかかわらず、米の過剰基調と価格の低下に歯止めのかからない状況の中では、米政策の抜本的見直しを行なうことは必要なことであり、遅すぎた感じでもあります。水田農業の持続的発展を図るために、担い手となる農業者が自立した経営を展開できる環境を、早期に整備することが重要であると思います。・・・



解説と論評 「米政策改革大綱と生調研報告書・自民党大綱骨子」<5> 米・麦・大豆関連政策の概説&論文
 
   「エサ処理より輸出戦略構築を」  
      〜過剰米処理と流通制度改革〜
       週刊農林編集部
 
      伝票上で区分集荷し市場隔離
      3000円では売り抜け誘発、下落を加速
      輸出モデル産地育成、ライスボード設立を
      届出・記帳義務付け全量・全業者把握
 
     つづく
 
解説&論評 「農協系統経済・営農事業改革の行方」<2>  農協改革
 
   「営農指導は『専門特化』へ変貌を」
      〜研究会報告、JA全国大会組織協議案、全農3カ年計画から〜
       週刊農林編集部
 
 
 農協の「営農指導」について農協のあり方研究会は「販売事業等の先行投資」と位置づけ、営農指導単独での収支を考える必要はないと示した。営農指導については武部勤農相(当時)が「営農コンサルタント会社化」の検討を指示したが、農協系統が反発したことから研究会では大した議論がなされなかった。このため、営農指導の問題点や営農指導のあり方について姿も示せず、赤字体質にお墨付きを与えるかのような不可思議な帰結しか得られなかった。「営農コンサルタント会社化」は分社化の是非は別として、『専門特化』することを狙ったもので、農協の営農指導よりも農家の技術の方が進んでいる状況を解消するためにも、営農指導は農業技術のシンクタンクに変貌を遂げる必要がある。そのための投資(=赤字)ならば農家組合員の納得は得らようが、旧態依然の体制のままに他事業から補填するのでは担い手の農協離れは加速していく。
 
      営農指導事業の見直し
      農業生産資材販売の改革
 
     つづく
 
シリーズ 「ちいサイクル・おお交通」<16>
 
   「地域が自己決定する農的農業」
      〜南仏ラルザックから〜
 
      農的農業と農的価値と
      生産者=消費者の連携
      腸内菌の組み換えが進行
 

農林水産トップニュース

 
 総 合
    環境農業政策の世紀<1> 滋賀県が環境こだわり農業条例を制定
 食品・安全
    食品流通研究会が3〜5年間の準備期間経て卸手数料弾力化を提言。買付集荷も規制緩和へ(4/24)
 米麦・水田
    農水省の米政策改革意向調査で3〜4割が新生産調整不参加の恐れが明らかに
 
園芸・果樹
    果樹研究所が桃とナシで高精度な品種判別技術を確立、親子鑑定も可能
 畜 産
    農林物資規格調査会部会が牛肉JAS規格「生産情報公表牛肉」を決定、医薬品と飼料名を公表条件(4/24)
 金融・農協
    農業資材点が見る農協の弱点<下> 流通で改善できる粗利は5%限界、「コスト20%削減」は無理
 構造・農村
    農業委員会懇談会が農地利用集積活動強化、必置基準面積引上げ、委員定数削減を求める報告書(4/18)
 
林 野
    非農産品のWTO交渉で品目ごと柔軟な関税引き下げ求める日本が孤立、途上国はインド案に集約化へ(4/14〜16)
 
水 産
    2002年漁業・養殖生産量が4・9%減の2万8千トン。うち海面養殖は4.4%増、漁業7.3%減