〔週刊農林25年8月25日号〕協同農業普及事業の強化と期待2、米価高騰の検証と今後の方向性



2025年8月25日号
 


 

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 焦 点 韓国政府に輸入規制撤廃を要請
 
 小泉農相は、8月10〜11日まで韓国で開かれた日中韓農業大臣会合に出席するとともに、韓国政府要人と会談した。農業大臣会合の共同声明では、不安定な国際穀物市場、気候変動がもたらす食料供給の脅威を認識し、食料供給の動向や政策を定期的に共有し、危機時には共同対応を協議することで一致した。口蹄疫、高病原性鳥インフル、アフリカ豚熱など越境性動物疾病の対応では、三国間の首席獣医官(CVO)会合を定期的に開催する運びとなった。また、小泉農相は韓国外相らとの会談で、東電福島第一原発事故を理由に輸入停止している福島など8県の輸入規制の完全撤廃を要請した。我が国農相が韓国外相と会談するのは初めて。
 
 農林抄(論説)    著者リスト
 
   米問題について緊急声明
       一般社団法人日本作物学会
 
 
 令和5年以降、米の販売価格が高騰し、「令和の米騒動」として大きな社会問題となっています。出穂期から登熟期の高温、渇水により米の一部が白く濁ったり未熟となる高温登熟障害米が大発生し、精米歩留まりが低下、米の主要産地で一等米比率が著しく低下し、米の供給量が減少しました。・・・続きは本誌で
 
 特集 協同農業普及事業の強化と期待〈2〉   (季刊特集著者リスト
 
   有機農業の推進と普及指導体制の現状〈1〉
       千葉商科大学人間社会学部准教授 小口広太
 
      有機農業政策の展開と普及指導体制
      普及事業における有機農業の位置付け
      環境保全型農業と有機農業部門の設置状況
      有機農業指導員の役割と育成

     
つづく
 
   協同農業普及事業の課題と役割〈2〉
     ―多様化する普及事業ニーズ―
       農林中金総合研究所特別理事研究員 内田多喜生
 
      農業者の普及事業への期待
      普及事業の対象範囲の拡大
      多様化するニーズ―有機農業の例
      これからの課題

     
おわり
 
 米価高騰の検証と今後の方向性
 
   生産量は足りていると判断
 
      協備蓄米のあり方に一石投じる
      従来の需要量試算方式に固執
      南海トラフ情報の心理的影響
      民間在庫は売り先が決まっている
      米増産へは耕作放棄地も活用
      今後の方向性
 
 農林水産省知的財産戦略2030〈1〉
 
   海外から稼ぎ、国内農業振興に還元
 
      知財サイクルの好循環を構築
      新品種の登録出願数が減少傾向
      基本法、基本計画に知財活用明記
      無許諾の輸出目的保管に刑事罰
      産官学連携で開発コスト低減
      ロイヤリティを知財投資する

     
つづく
 
 食品の購買意欲が向上する付加価値は?
 
   環境配慮情報がもたらす効果
 
      追加支払い意欲を向上する情報
      有機は食味評価と購買意欲を向上
 
 ソーラーシェアリングで農業を再生〈3〉
 
   ペロブスカイト太陽電池を試用
 
      東西向き設置で生育にも効果
      地面の反射からも電力を得る
      匝瑳市ソーラーシェアリングが抱える課題
 
 農林水産トップニュース
 
 〔経営・構造〕 25年上半期の農林水産物・食品の輸出額が15・5%増の8097億円と上半期で最多

 〔畜 産〕 日本食鳥協会が「国産チキンの安全・健やか宣言(あんすこ宣言)」メンバーを募集

 〔米麦・食品〕 農水省が斑点米カメムシ類防除徹底を通知、防除事業者との調整など相談窓口設置

 〔畑作・果樹〕 農水省が農業界とスポーツ界との連携に関する勉強会を立ち上げ、就農を促進

 〔林 野〕 25年上半期の木材輸出額が上位国大幅に伸び22%増、輸入額は4%増

 〔水 産〕 水産研究・教育機構がサンマは昨年並みの低水準、漁前半の魚体は前年より大きい