〔週刊農林24年6月25日号〕食料・農業・農村基本法改正を論評する7、食料・農業・農村白書



2024年6月25日号
 


 

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 焦 点 高収量ダイズ新品種を開発
 
 
 農研機構は6月11日、収量が高く豆腐に利用できるダイズ新品種「そらひびき」と「そらたかく」を育成した。収量が高い米国品種と加工適性が高い日本品種を交配し、既存品種と比較して「そらひびき」は2割以上、「そらたかく」は5割以上の多収となる。両品種とも、米国品種等に由来する葉焼病抵抗性や難裂莢性を有する。坂本農相は11日の閣議後会見で、栽培適地が「そらひびき」は東北南部〜北陸地域、「そらたかく」は東海〜九州地域であることから、「昨年、先行して開発された『そらみずき』と『そらみのり』とともに、本州から九州までを多収品種でカバーすることが可能となった」と国産大豆の単収及び生産性の向上を期待する。
 
 農林抄(論説)    著者リスト
 
   食と農の再生めざす政治への転換を
       農民運動全国連合会
 
 
 5月28日参議院農林水産員会は、「食料・農業・農村基本法改定案」を賛成多数で可決し、翌29日の参院本会議で可決された。農民連は、食料・農業の危機打開には全く役立たず、国民に食料を安定的に供給する政府の責任を投げ捨て、さらに危機を加速させる「改定案」を強行した自公、維新に強く抗議する。・・・続きは本誌で
 
 特集 食料・農業・農村基本法改正を論評する〈7〉   (季刊特集著者リスト
 
   人新世の開発原論・農学原論の視点から改正基本法を考える<2>
       龍谷大学経済学部教授 西川芳昭
 
      種子システムに関する国内の議論
      種子の公的(フォーマル)システム
      関係者のネットワークや信頼関係こそが重要

     
つづく
 
 改正食料・農業・農村基本法実現へ動き出す
 
   合理的価格形成法を来年通常国会に
 
      農林水産・食品政策の全体像
      合理的な価格の形成へ首相指示
      新しい資本主義に基づいた農林水産・食品分野の政策の全体像
 
 〔解説〕 2023年度「食料・農業・農村白書」
 
   農村振興の在り方を俯瞰する
 
     〔5POINT解説〕
      課題山積する食料安全保障
      我が国を直撃する輸入リスク
      地方に熱い視線
      「結い」をステップアップする
      物流の2024年問題に対処
 
 23年夏に効果のあった水稲の温暖化適応策<2>
 
   気になる上位品種の作付け減少
 
      十分に普及が進んでいる状況とは言えない
      研究が必要な高温障害対策

     
おわり
 
 水田を科学する<3>
 
   水田農業が生物文化多様性に貢献
 
      水田と魚類多様性、魚食文化
      水田が河川生物多様性を喪失

     
つづく
 
 農林水産トップニュース
 
 〔経営・構造〕 自治体に代わり、公益団体が緑地を買入れる都市緑地法等改正法が公布

 〔畜 産〕 米国での乳牛における高病原性鳥インフルが6月14日現在で12州95農場

 〔米麦・食品〕 農水省検討会がスギ花粉ペプチド米を優先するスギ花粉症米実現で中間報告

 〔畑作・果樹〕 政府が2030年に農福連携主体数1万2千件以上めざす農福連携推進ビジョン

 〔林 野〕 宮崎県が人工林の再造林を促す「再造林推進条例案」を県議会に提出

 〔水 産〕 23年の漁業・養殖業の生産量は4・9%減と長期減少に歯止めがかからず