〔週刊農林24年2月25日号〕持続可能な農業農村インフラの実現5、農地所有適格法人の議決権要件緩和



2024年2月25日号
 


 

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 焦 点 コップ1杯の水から生態系を可視化
 
 
 龍谷大学は2月6日、内水面漁協と釣り人を便利にするアプリケーションサービスを展開するフィッシュパス社と共同で、同大学が開発した川に棲む魚を特定できる「環境DNA分析」の技術を応用し、川の各地点の生物相をスマートフォンに表示するアプリケーションの開発に乗り出すと発表した。川の水には、水域に生息する魚類等が放出した、粘液や排泄物由来のDNAが含まれている。コップ1杯分の水を採取し、PCR法で増幅して遺伝子配列を読み解くことで、水域にどんな生き物が、どのくらい棲息しているかが特定できる。解析結果をスマートフォンの地図上に示すアプリケーションを2025年までに実用化する。
 
 農林抄(論説)    著者リスト
 
   もう一歩進めたい!ポストコロナの地域観光戦略〈2〉
       大阪観光大学名誉教授/元・桜美林大学教授 鈴木 勝
 
 
 地域版「戦略的DMC」 訪日客は「FIT(個人旅行)化」が急速に進む。趣向も「都会派」から「自然・地域・滞在」へ進み、SIT(目的特化の旅行)が増え、リピーターや富裕層から種々の要望が出る。地域でMICE(国際会議など)も多くなる。CSを高めるにはマーケティングに秀で、地域を熟知した組織や人材が必須だ。今後、訪日客を扱う「地域旅行業」の増加に期待したい。・・・続きは本誌で
 
 特集 持続可能な農業農村インフラを実現する〈5〉   (季刊特集著者リスト
 
   農業農村インフラの価値と未来を考える〈2〉
      ―農業分野以外との共存と競合―
       九州大学大学院農学研究院助教 谷口智之
 
      農業に悪影響を与えない他目的使用
      農地が治水対策の一端を担う
      土地資源や水資源の他分野との共存・競合
      事業に対する国民の価値観は時間とともに変化する

     
つづく
 
 農地の総量確保と農地法改正
 
   ゾーニングへの国の関与を強化
 
      適格法人の議決権要件を緩和
      地域計画内の転用規制を強化
      農水省研究会は改正点を具体化
        ・農地の総量確保
        ・農地の適正利用に向けた措置
        ・農地所有適格法人の議決権要件の特例における懸念払拭措置
 
 農地所有適格法人議決権見直しの背景
 
   経営基盤脆弱で、倒産しやすい
 
      議決権比率が増資の足枷に
      他産業の出資を受ける法人が増加
 
 食料・農業・農村基本法改正の方向性〈3〉
 
   農村問題は国民が共有すべき
 
      農村の「しごとづくり」を強化
      農村のインフラを維持する
      農村人口の減少加速を食い止める
      鳥獣被害対策を基本法に位置づけ

     
おわり
 
 農山漁村地域への誘客〈4〉
 
   いつも、いつまでも楽しめる
 
      「なぜ『農泊』なのか?」
      繰り返し来ても楽しめる
      宿泊者を増加させる3つの視座
        ・新規来訪者の獲得
        ・来訪1回あたり平均泊数の延長
        ・来訪者のリピーター化
      自ら立ち上がり農泊地域づくり

     
おわり
 
 農林水産関係予算の主な事業〈4〉
 
 
〔農業の持続的発展〕
農林水産研究の推進/農業関係試験研究国立研究開発法人の機能強化/スタートアップへの総合的支援/農業支援サービス事業育成対策/家畜衛生等総合対策/消費・安全対策交付金/「予防・予察」に重点を置いた総合防除の推進

〔農村の振興(農村の活性化)〕
農山漁村発イノベーション対策/農山漁村発イノベーション推進・整備事業(農泊推進型)
 
     つづく
 
 農林水産トップニュース
 
 〔経営・構造〕 政府が技能実習制度を発展的に解消し、育成就労制度の創設を決定

 〔畜 産〕 日本A2ミルク協会が認証制度の構築に向けて委員会を設立

 〔米麦・食品〕 農水省がスギ花粉症米実現へ課題整理。植物工場で年間3〜4回収穫

 〔畑作・果樹〕 23年農業生産資材価格指数(20年=100)が121・3、前年比4・0%増

 〔林 野〕 林野庁が中央需給情報連絡協議会ひらき、全地区で需要低迷が明らかに

 〔水 産〕 24年度スルメイカTACが資源回復強化で5万200トンを国の保留に