〔週刊農林23年11月25日号〕農業マーケティングの新機軸〈10〉、2023年度補正予算



2023年11月25日号
 


 

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 焦 点 果樹産地における花粉確保対策
 
 果樹産地における花粉確保対策=農林水産省は8月30日、中国で火傷病が発生したことから中国産ナシ・リンゴ花粉等の輸入を停止した。火傷病に感染した花粉を授粉すると伝染する恐れがあることから、所持している中国産花粉は使用せず、保管するよう呼びかけている。同省では、3割弱程度の花粉が足りなくなると見込む。こうした事態から、23年度補正予算で花粉確保対策5億円を措置し、花粉安定生産・供給に向けた産地の取組みや国産花粉への切替等を緊急的に支援する。同省によると、花粉採取用の授粉樹や花粉を共同で調整するための専用機器の確保や、冬季に剪定した枝を集めて室内で感温し、早期に開花させて花粉を採取する等の取組みが行われている。
 
 農林抄(論説)    著者リスト
 
   基本法に種子(たね)の権利と責務の明記を〈1〉
       元國學院大學経済学部教授 久保田裕子
 
 
 食料・農業・農村審議会・基本法検証部会は、その「中間取りまとめ」に対して専用ウェブサイトを通じて募集した「国民からの意見・要望」(6月23日から7月22日まで)の結果を9月11日に報告した(配付資料5)。
 応募総数は1179件。報告資料は全130ページで、応募された意見・要望を募集した「全般」「基本理念」などの分類内訳ごとに、それぞれ北から南への順番で、「誤字を含め、原文のまま(個人名等を除く)掲載して」いる。そして、最初のページでは各分類内訳ごとの件数のほか、「多く寄せられた意見・要望のキーワード」として次が挙げられている。・・・続きは本誌で
 
 特集 農業マーケティングの新機軸〈10〉   (季刊特集著者リスト
 
   支払意思額の分析による農産物マーケティング〈3〉
       三重大学大学院生物資源学研究科准教授 中島 亨
 
      調査・分析のアウトソーシング化のメリット
        ・企業
        ・大学等の研究機関
      スキルを自ら習得する
      リスキリングやリカレント教育を活用

     
おわり
 
  政府が23年度補正予算を閣議決定
   農林水産補正予算8128億円を措置
 
      食料安保構造転換対策に2113億円
      農林補正ほぼ前年並み規模
      畑地化促進事業に750億円
      畑作物本作化を一層促進
      過度な輸入依存からの脱却
      生産者急減でも生産水準維持
      緊急対策と2024年物流対策
      花粉症対策を前倒し実施
      水産業競争力強化に205億円
      公共事業費が4割占める
 
   農林水産関係補正予算POINT
 
  農林水産関係補正予算の主な事業
 
 
過度な輸入依存からの脱却に向けた構造転換対策/生産者の急減に備えた生産基盤の構造転換対策/国民一人一人の食料安全保障の確立に向けた食料システム/物価高騰等の影響緩和対策/総合的なTPP等関連政策大綱/持続可能な成長に向けた農林水産施策の推進/防災・減災、国土強靱化と災害復旧等の推進
 
  農林水産予算概算要求の主な事業〈7〉
 
 
〔みどり戦略による環境負荷低減〕
みどりの食料システム戦略推進総合対策

〔新たな花粉症とグリーン成長〕
新たな花粉症対策の展開/林業・木材産業の生産基盤強化/林業のデジタル化・イノベーションの推進/建築用木材供給・利用の強化/木材需要の創出・輸出力の強化
 
     つづく
 
 農林水産トップニュース
 
 〔経営・構造〕 全中が食料・農業・農村基本法関連施策の具体化でJAグループの重点要請を決定

 〔畜 産〕 農水省がまとめた22年度の野生鳥獣のジビエ利用量は2・0%減の2085d

 〔米麦・食品〕 農水省が23年度補正予算で水稲の高温耐性品種転換など高温障害対策を措置

 〔畑作・果樹〕 農研機構がAIを活用し、バレイショの異常株を検出する支援システムを開発

 〔林 野〕 九州大学らが根の露出程度が大きい樹木ほど成長が低いことを突き止める

 〔水 産〕 水産庁がミナミマグロ・大西洋クロマグロの漁獲実績等の報告頻度を見直し