〔週刊農林23年9月5日号〕農業マーケティングの新機軸〈3〉、食料自給率と食料自給力指標
2023年9月5日号
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焦 点 不測時の食料安全保障に着手
農林水産省は、不測時における食料安全保障の基本的な対処方針を明確にするため検討会を設置、8月8日に初会合を開いた。政府が決定した「食料・農業・農村政策の新たな展開方向」では、不測時における基本的な対処方針を明確にするとともに、平時と不測時の切替えや、不測時における個別のケースに応じた対策について政府全体の意思決定を行う体制の構築が求められた。これを踏まえ、検討会では、@不測の事態の考え方A不測の事態が発生又は発生するおそれがある場合に講ずるべき措置B関係省庁の役割分担、連携Cその他、不測時における食料安全保障に必要な事項を明らかにする。年内を目途に検討結果を取りまとめる。
農林抄(論説)
著者リスト
中間とりまとめの批判的検討〈3〉
東京大学大学院農学生命科学研究科教授 安藤光義
有機農業は農業政策ではない?
周知のことだが、今回の見直しの前に「みどりの食料システム戦略」が打ち出され、それを推進する法律も制定されていた。流れからすれば、これが農業政策の主役になることが想定された。確かに、「環境等に配慮した持続可能な農業・食品産業への転換」という基本理念に取り込まれてはいるが、・・・続きは本誌で
つづく
特集 農業マーケティングの新機軸〈3〉
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季刊特集
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著者リスト
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支払意思額の分析による農産物マーケティング〈1〉
三重大学大学院生物資源学研究科准教授 中島 亨
よいものを作れば買ってくれる時代ではない
「支払意思額」は人によって異なる
支払意思額が高い条件
商品情報の付加で支払意思額が変化
つづく
今日の農業分野の課題とマーケティングが果たす役割〈1〉
東京農業大学国際食料情報学部准教授 半杭真一
ALPS処理水の海洋放出をめぐって
「正確な情報を」の難しさ
メディアに求めること
情報による意識の変化
つづく
22年度 食料自給率と食料自給力指標〈1〉
生産額ベース自給率が60%割れ
カロリーベースは前年同水準
小麦が前年豊作の反動
漁業不振の影響も大きい
食料国産率のギャップを考える
生産額ベースに苦境垣間見る
食料自給率の意義はどこに
つづく
輸出実行計画の進捗と23年上半期輸出実績
上半期好調も処理水放出で暗雲
農林水産物・食品輸出9.6%増
輸出先国の規制対応が進展
アジアへの輸出が大幅増加
畜産物17%増、青果物は24%増
国際基準のアニマルウェルフェア〈2〉
飼養管理方式ごとに取組み示す
乳用牛の飼養管理指針
育成牛1頭当たりに必要な面積例(群飼の場合)
つづく
全日畜「畜産経営者のための農畜連携指針」
農畜連携の課題を解決する
農畜連携の課題を解決する
連携体系の具体的対応方向
農林水産トップニュース
〔経営・構造〕 総務省の統計委員会が農林業センサス見直しを答申
〔畜 産〕 Jミルクの分析で22年度の酪農・乳業業界協調で脱脂粉乳在庫5万d削減効果
〔米麦・食品〕 農水省が米の基本指針を改定し、24年6月末民間在庫量184万dと適正水準へ
〔畑作・果樹〕 政府が総合物流大綱進捗状況の検証で、農業・食品の物流効率化が促進
〔林 野〕 林野庁がまとめた23年上半期の木材輸入額が前年同期比20%減の6886億円
〔水 産〕 政府がALPS処理水を30年かけ放出。中国が日本産水産物を全面禁輸