〔週刊農林22年11月5日号〕農協・農業委員会の女性役員登用を考察8、酪農経営の窮状に理解求める



2022年11月5日号
 


 

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 焦 点 世界初、魚類の経験水温を解明
 
 京都大学と水産研究・教育機構らの共同研究チームが10月14日、魚類の1日毎の経験水温を世界で初めて解明した。水温は海洋生物の分布を決定する重要な環境要素で、地球温暖化による海水温の変化が海洋生物の分布や資源量に大きな影響を与える。しかし、海洋を回遊する魚類の経験環境を詳細に観測するには限界があった。そこで、マアジの耳石を炭素酸素安定同位体分析したところ、稚魚期における1日毎の経験水温が分かった。この成果は、マアジの成長・生残に最も重要な稚魚期の生態解明に大きく寄与するとともに、多魚種への応用によって、将来的な水産資源の動態評価や資源保全策の策定にも貢献できると展望する。
 農林抄(論説)    著者リスト
 
   農業集落調査の継続を求める
       林業経済学会理事会
 
 農林水産省が「農林業センサス」で実施してきた農業集落調査(農山村地域調査)は70年近くの長きにわたり、全国の農山村のすべての集落についてデータを蓄積しており、その時々の実態や通時的変化の把握や分析などにおいて社会的に大変貴重な統計調査となっています。しかしながら、2022年7月、農林水産省は「2025年農林業センサス」において農業集落調査を廃止するという方針を2025年農林業センサス研究会に対して提案しました(以下「農林水産省提案」)。「農林水産省提案」が確定すれば、これまで蓄積されてきたデータの継続性が失われ、農業集落調査が保持してきた通時的な資料として、また統計的な資料としての価値が大きく損なわれます。・・・続きは本誌で
 
 特集 農協・農業委員会の女性役員登用を考察する〈8〉   (季刊特集著者リスト
 
   アンケート調査からみる女性の活躍と登用効果
       NTTデータ経営研究所シニアコンサルタント 久保実可子
 
      はじめに
      アンケートの概要
      登用による活躍と効果
      まとめ
 
  外的要因に影響を受ける酪農をめぐる情勢〈1〉
 
   生乳需要減退を食い止める
 
      中酪がファクトブック作成
      大手乳業製品が11月から値上げ
      規模拡大で経産牛減少に歯止め
      乳牛淘汰の暗黒の時代
      減産体制からの回復は10年間


     
つづく
 
  農山漁村滞在型旅行「農泊」推進に新たな視点
 
   農泊情報プラットフォームを構築
 
      来年2月に農泊ガイド発売へ
      地域の利益を最大化する
      イタリア発の新しい農泊振興
      農泊の魅力を引き出す
 
  下水汚泥活用し肥料を国産化する
 
   リン需要量2割が下水汚泥に眠る
 
      リン資源国産肥料化への課題
      リン回収は5自治体にとどまる
 
  栃木県有機農業・野菜栽培マニュアル
 
   有機農業を科学的に解明する
 
      篤農家の有機技術を再現試験
      有機農業入門書として活用
 
  SDGsに積極的な農業経営体
 
   女性従業員比率が高いこと
 
      SDGs取組みへの3要因
      代表者年齢が若くなるほど
      売上高が高くなるほど
 
 農林水産予算概算要求の主な事業〈6〉
 
 
〔農地の効率な利用と人材育成〕
農業委員会による農地利用の最適化の推進/新規就農者育成総合対策/農業労働力確保支援事業/農業経営・就農支援体制整備推進事業/女性が変える未来の農業推進事業/外国人材受入総合支援事業/農業農村整備事業〈公共〉
 
     つづく
 
 農林水産トップニュース
 
 〔経営・構造〕 JA全中がJAグループ基本農政確立全国大会を開き、食料安全保障の強化を求める

 〔畜 産〕 農水省が国産粗飼料利用拡大緊急酪農対策の要件示す

 〔米麦・食品〕 農水省が23年産主食用米作付面積を669万haを据置き

 〔畑作・果樹〕 国際農研らが低品位リン鉱石を活用した有機肥料製造技術を開発

 〔林 野〕 全森連が全国森林組合代表者大会で大幅な予算確保を要請する等の大会決議を採択

 〔水 産〕 水産庁が23年TACをマイワシ2系群とも大幅増加、マアジは資源悪化で3%削減