2021年11月15日号
 


 

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 焦 点 軽石で沖縄・鹿児島水産業が打撃
 
 8月13日に噴火した小笠原諸島「福徳岡ノ場」の海底火山から排出された大量の軽石が、沖縄本島および周辺島嶼部や鹿児島県に大量に漂流・漂着し、水産業に深刻な打撃を与えている。漁船の吸水口に詰まりエンジンが故障する恐れがあり、漁船やフェリーが出られない。また、養殖用生簀でも大量死が報告されている。政府は10月28日、関係省庁対策会議を設置した。沖縄県は11月2日、軽石回収・処理への災害復旧事業による財政支援や、沿岸域から公海の軽石を国の責任で回収を行うよう求めるとともに、海面漁業、養殖業への経営支援を講じるよう要請した。11月4日現在で沖縄県87漁港中34漁港に軽石が漂着している。
 
 農林抄(論説)
 
   持続可能な農業・地域共生
       全国農業協同組合中央会代表理事会長 中家 徹
 
 
 緊急事態宣言が全面的に解除され、実参加とオンライン参加の併用で、第29回JA全国大会を開催することができました。全国の会長、組合長、多くの関係者の皆様方にお会いできたことを大変うれしく思います。 令和2年以降、新型コロナウイルス感染症は日本経済、社会全体に大きな影響を与えました。新型コロナウイルス感染症発生直後から、厚生連病院をはじめ、JAグループ厚生事業に携わる皆様は、組合員、地域住民の健康を守るために、懸命に地域医療を支えてこられました。並々ならぬご尽力に対しまして、改めて敬意を表します。・・・続きは本誌で
 
 第29回JA全国大会決議「持続可能な農業・地域共生の未来づくり」
 
   JAグループは「時代の転換期」
 
      10年後の新たな姿を示す
      65歳未満正組合員が大幅減少
      「さらなる進化」求める
      JAビジネスモデルは過渡期
 
 地球温暖化対策計画/気候変動適応計画
 
   気候変動対策の車の両輪を決定
 
      適応策の基本的考え方を追加
      排出量を削減する「緩和策」
      気候変動被害を軽減「適応策」
      気候変動適応施策の基本的方向
      事前復興の取組みを進める
      KPI設定し進捗管理
      図表1・地球温暖化対策推進法に基づく政府の総合計画
      図表2・気候変動適応計画において設定する農林水産施策に関するKPI

     
つづく
 
 地球温暖化影響調査レポート〈4〉
 
   減酸によるカビ発生が初報告
 
     温州ミカンは適地は高温化
     GA・PDJ混用散布が効果

     
つづく
 
 鹿島平和研究所北太平洋海洋生態系研究会の提言〈2〉   (特集
 
   海洋生態系管理から進める日本国家の政策・組織の抜本的改革を
       生態系総合研究所代表理事 小松正之
 
      第2次中間論点までの経緯
      海洋と水産資源は国民共有の財産
      陸川海をつなぐ機能の認識が不足
      海洋生態系アプローチデータが未整備
      「逆土木」への世界と日本の動き

     
つづく
 
 農林水産関係予算の主な事業<7>
 
 
〔農地利用と人の確保・育成〕
女性が変える未来の農業推進事業/農業農村整備事業〈公共〉/農地耕作条件改善事業/農業水路等長寿命化・防災減災事業/農山漁村地域整備交付金〈公共〉
 
     つづく
 
 無人航空機による施設点検手法
 
   点検労力を2割削減効果
 
      機体、ソフトの低価格化で取組みやすく
      数_〜数aの精度で定量化
 
 農林水産トップニュース
 
 〔経営・構造〕 会計検査院が農水省に全国農地ナビ情報更新を求める

 〔畜 産〕 農水省が野生イノシシ豚熱サーベイランス検査を強化

 〔米麦・食品〕 財務省歳出部会が輸出用米への作付け転換促す

 〔畑作・果樹〕 農業利益創造研究所が20年度の農業者の発送関係勘定が4割増加

 〔林 野〕 新型コロナ対策で国有林野からの供給量が1割減

 〔水 産〕 マサバの脂質を科学的に評価し、適正価格流通を実証試験

週刊農林 21年11月15日号