2021年2月15日号
 


 

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 焦 点 20年輸出額が1.1%増
 
 農林水産省がまとめた20年の農林水産物・食品の輸出実績が1・1%増の9223億円となった。鶏卵や米など家庭食向けの産品が増加し、また上半期に低迷した牛肉や日本酒が、販売方法の改善等により、下半期は回復した。8年連続で過去最高額を更新したものの、新型コロナの影響もあるが、ここ3年間は9000億円前半で足踏みしており、1兆円目標も実現できていない。政府は25年2兆円、30年5兆円の目標を掲げているが、野上農相は2月5日の閣議後会見で「海外で消費者ニーズが変化し、家庭向けを中心に増加した。この需要の変化に対応しながら、5兆円目標の実現に向けて輸出拡大実行戦略を着実に実施する」と述べた。
 
 農林抄(論説)
 
   わが国の輸出拡大への提言〈2〉
     ―RCEPへの過度な期待は禁物ー
       東洋大学名誉教授・国際農政研究所代表 服部信司
 
 昨(2020)年11月15日、第4回RCEP首脳会議において、東アジアを中心とする15か国は、地域包括的経済連携協定(RCEP)を締結・署名した。RCEPへの加盟国は、次の15か国。(1)ASEAN(東南アジア諸国連合)加盟の10か国:インドネシア、タイ、フィリピン、カンポジア、ラオス、ミャンマー、シンガポール、ベトナム、マレーシア、ブルネイ、(2)TPP参加国の3か国:豪州、NZ、日本。(3)中国、韓国。 世界の国内総生産(GDP)の約3割(29%)を占める大型のFTAが発足することになった。・・・続きは本誌で
 
 新年特集 農村文化伝承と農村振興をつなぐ<4>    (季刊特集著者リスト
 
   農村の生活文化<2>
      ―農山漁村に刻まれた日本の近代化を辿る―
       京都府立大学文学部教授 宗田好史
 
      農村文化とは何か
      伝統文化の現代化
      伝統文化の現代化を阻むもの
      農村の近代史、近代化と民主化が目指したもの

     
つづく
 
   世界農業遺産の島<2>
      ―トキと共生する佐渡の里山―
       佐渡市役所農業政策課里山振興係主任 北見敦史
 
      受け継がれる農耕神事
      芸能の継承に向けた取組み
      佐渡における棚田保全の動き
      生物多様性農業の取組み
      新時代の新たな挑戦
      おわりに

     
おわり
 
 スマート農業の社会実装を加速する<2>
 
   導入可能な価格体系を探る
 
     スマート農業で利益減少に
     実証農家が指摘する課題
     実証分析を農家に伝える
     経営負担が小さいスマート開発
     スマート農業相談体制を充実

     
つづく
 
 新たな土地長期計画案を示す
 
   新時代到来する土地改良事業
 
      多様な人が住み続けられる
      5つの政策目標を実現する
      新たな土地長期計画の政策課題・政策目標・成果指標・事業量一覧
 
 2020年農林業センサスを紐解く<1>
 
   85歳以上の階層だけが増加
 
      農業経営22%減、林業61%減
      農業経営体の法人化すすむ

     
つづく
 
 2021年度 農林水産関係予算の主な事業<3>
 
 
〔担い手確保・経営継承の推進〕
農山漁村地域整備交付金〈公共〉/農業人材力強化総合支援事業/経営継承・発展等支援事業/農業経営法人化支援総合事業/女性が変える未来の農業推進事業/農協監査・事業利用実態調査事業/外国人材受入総合支援事業 
 
     つづく
 
 農林水産トップニュース
 
 〔経営・構造〕 農水省が冬期の大雪による被災支援対策を策定

 〔畜 産〕 農水省が牛マルキン納付再開の考え方を示す

 〔米麦・食品〕 消費者庁が未検査米の3点表示(産地・品種・年産)を認める

 〔畑作・果樹〕 農水省が国産農林水産物等販路多様化緊急対策事業の要件を策定

 〔林 野〕 政府が間伐特措法を10年間延長し、エリートツリー積極利用

 〔水 産〕 帝人が超高耐久実現した漁網を開発

週刊農林 21年2月15日号