2020年11月5日号
 



  

数量:

 
 
 焦 点 バイオマスから機能性ポリマー
 
 産業技術総合研究所は10月12日、非可食性バイオマスベースの機能性ポリマーを開発した。開発したポリマーは、米ぬかやリグニンに含まれるヒドロキシ桂皮酸類と、ひまし油由来のリシノール酸という、性質の異なる2つのバイオマスベースの原料をあらかじめ縮合させた分子を調製し、これを重縮合させて合成した。このポリマーの特徴は、ヒドロキシ桂皮酸骨格上のメトキシ基の数により、得られるポリマーの機械物性や熱物性の調節が可能なため、柔らかく伸びるポリマーから硬くしなやかなポリマーまで作出できる。新しいバイオマスベースポリマーとして、ゴム材料やフィルム材料などさまざまな分野での応用に期待される。
 
 農林抄(論説)
 
   ほ場整備の新たな効果について〈1〉
      ―人口減少抑制効果を発揮するために−
       秋田県農林水産部農山村振興課 田中裕太郎
 
 2040年までに秋田県内の25市町村のうち、大潟村を除く24の市町村が消滅の恐れがある。この推計は、日本創生会議が2014年に発表した消滅可能性都市に係る提言に基づくものだ。当時私は県庁に採用されて1年目の新社会人で、このニュースにこの上ない衝撃を受けたことを鮮明に覚えている。その後農業農村工学職員として経験を重ねてきたが、人口減少が進行した地域の姿を目の当たりにして、前述の推計が想起される場面も少なくなかった。・・・続きは本誌で
 
 夏季特集 アグリビジネスの新たな展開〈8〉    (季刊特集著者リスト
 
   新たな産学連携研究の仕組み〈3〉
      ―『「知」の集積と活用の場』―
       農林水産省農林水産技術会議事務局研究推進課産学連携室 佐藤拓也
 
      はじめに
      研究成果の海外への発信
      「Technology List」に掲載された技術
      海外でのマッチングセミナーの開催
      『「知」の集積と活用の場』の今後の展開について

     
おわり
 
   「Afterコロナ」を見据えた農産物〈3〉
      ―サプライチェーンの再構築―
       日本総合研究所リサーチ・コンサルティング部門
       シニアマネージャー 山本大介
 
      前回の振り返り
      新たな農産物サプライチェーンのイメージ
      サプライチェーン改革が進まない理由
      構造的課題を乗り越え、改革を進めるために
      最後に

     
おわり
 
 森林・林業・木材産業を通じて地方を創生する新たな取組み〈1〉
 
   森林サービス産業とバイオマス発電
 
      ソロキャンプなど新たな森林需要
      森林空間を使った新ビジネス
      人生100年時代に貢献産業化する森林
      企業の「健康経営」に着目
      森林保健機能を活かせず
      既存森林施設に新たな需要

     
つづく
 
 農水省畜産環境シンポジウム〈1〉
 
   バイオガスプラントの導入促進
 
      FIT認定件数が鈍化
      集中型のメリット・デメリット

     
つづく
 
 過疎地域を取り巻く環境と人々の動き〈7〉
 
   地域格差大きい交通利便性
 
      9割の集落が空き家問題抱える
      過疎地域住民の生活の質が低下

     
つづく
 
 農林水産予算概算要求の主な事業〈3〉
 
      輸出力強化と高付加価値化
 
 農林水産トップニュース
 
〔経営・構造〕農水省と環境省が2050年CO2ゼロエミッション達成へ連携強化で合意

〔畜 産〕日本養鶏協会が鶏卵需給見通しで「家庭内での手作り」分野に期待

〔米麦・水田〕農水省が21年産主食用米の適正生産量を679万トン示す

〔畑作・果樹〕農水省が高収益作物次期作支援を見直し

〔林 野〕会計検査院が国有林の保育間伐の活用型の実施で林野庁に是正要求

〔水 産〕沖縄のバナメイエビ養殖場で国内初の、急性肝膵臓壊死症(AHPND)発生