2020年10月15日号
 



  

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 焦 点 収入保険基準収入に新型コロナ特例
 
 農林水産省は10月6日、収入保険において21年の基準収入の算定に当たり、新型コロナウイルス感染症による収入減少の影響が反映されないようにする「新型コロナウイルス特例」を新設すると発表した。これは、新型コロナウイルス感染症の影響によって、20年の収入が減少した場合でも翌年の基準収入(過去5年間の平均が基本)に影響しないよう配慮するもの。具体的には、19年以前の収入を用いて20年の収入(単位面積当たり収入)を調整し、過去5年間の平均収入を補正する。個人は20年の収入、法人は19年又は20年の事業年度のいずれかの収入を補正できる。21年の基準収入は、「21年の見込収入金額」も加味して決定する。
 
 農林抄(論説)
 
   パーム油発電のFIT除外求める〈2〉
       京都弁護士会
 
 輸入木質バイオマスについては、FSC等の森林認証についてCoC認証 というサプライチェーンにわたる分別管理を行うことが要件とされていたが、パーム油など農産物の収穫によって生じるバイオマス燃料については2018年4月まで同様の要件が定められておらず、原料であるナツメヤシ栽培のための熱帯林の乱開発や泥炭地の農地転用による森林火災やメタンガスの排出、さらに食料との競合等、持続可能性にかかる問題が指摘されてきた。・・・続きは本誌で
 
 解 説 2021年度農林水産予算概算要求
 
   農林水産予算要求2兆7734億円
 
      政府予算7年連続して100億円を突破
      コロナ禍でも揺るがない基盤
      畜産生産力・体制強化を3割増
      スマート・DX推進は大幅増額
      新たな国民運動は8倍要求
      林業成長産業化対策は35%増
      漁業セーフティネットを充実
 
   農林水産概算要求のPOINT
 
      生産基盤の強化と経営所得安定対策
      スマート・DX・技術開発、食の理解
      輸出力強化と高付加価値化
      事業・雇用の創出
      食の安全と消費者の信頼確保
      農山漁村の活性化
      森林資源管理と成長産業化
      水産資源管理と成長産業化
 
 農林水産予算概算要求の主な事業 〈1〉
 
 
〔生産基盤強化と経営所得安定対策〕
畜産生産力・生産体制強化対策事業/公共牧場機能強化等体制整備事業/草地関連基盤整備〈公共〉/家畜市場密集防止対策支援事業/食肉生産流通多角化支援事業/肉流通再編・輸出促進事業/酪農経営安定対策/肉用牛繁殖・肥育の経営安定対策/養豚及び採卵養鶏の経営安定対策/野菜・施設園芸支援対策事業/果樹支援対策/茶・薬用作物等地域特産作物体制強化促進/花き支援対策/養蜂等振興強化推進事業/畜産経営体生産性向上対策/環境負荷軽減に向けた酪農経営支援対策/環境創造型産地づくり推進/水田活用の直接支払交付金/水田農業の高収益化の推進/麦・大豆等水田農業の生産体制強化・安定供給推進事業/米穀周年供給・需要拡大支援事業/米粉の需要拡大・米の民間規格の制定/強い農業・担い手づくり総合支援交付金/畑作構造転換事業/甘味資源作物生産支援対策/土づくり・有機農業の推進/農業競争力強化プログラムの着実な実施に向けた調査/収入保険制度の実施/農業共済関係事業/経営所得安定対策/野菜価格安定対策事業

〔スマート農業・DX・技術開発と食の理解〕
スマート農業総合推進対策事業/農業支援サービス事業育成対策/農林水産省共通申請サービス(eMAFF)によるDXの推進/農林水産研究推進事業/生産基盤強化に向けた新品種等開発強化プロジェクト/「知」の集積と活用の場によるイノベーションの創出/スタートアップ総合支援事業/協同農業普及事業交付金/次世代技術を取入れた新たな食料産業創造事業/食料安全保障の確立に向けた新たな国民運動推進事業/食育の推進と食文化の保護・継承/食品ロス削減・プラスチック資源循環の推進/地域食農連携プロジェクト推進事業/再生可能エネルギーの導入等の推進

〔輸出力強化と高付加価値化〕
グローバル産地づくりの強化/輸出環境整備推進事業/食品産業の輸出向けHACCP等対応施設の整備/戦略的なマーケティング活動の強化
 
     つづく