2020年6月25日号
 



  

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 焦 点 長時間飛行・作業なドローン
 
 産業総合研究らの研究チームは6月15日、長時間飛行・作業が可能な固体酸化物形燃料電池(SOFC)ドローンを世界で初めて実証したと発表した。液化石油ガス(LPG)が利用できるSOFCスタックの高出力化と軽量化(出力あたりの重量を従来より60%低減)によって、上空でも発電できるSOFCシステムを開発し、ドローンや二次電池へSOFCで発電した電力を供給することによって、実証試験では1時間を超える長時間飛行・作業が実現できる見通しを得た。汎用的で持ち運びが容易なLPGで駆動することから、水素インフラ整備前の地域でも、物流、インフラ点検、災害対応等の分野で貢献することが期待される。
 
 農林抄(論説)
 
   新しい有機農業推進基本方針の着眼点〈1〉
       元國學院大學経済学部教授 久保田裕子
 
 
 新しい食料・農業・農村基本計画(3月30日閣議決定)では、「産業政策」と「地域政策」が車の両輪とされているが、「気候変動」や「生物多様性の保全」など「環境政策」にも多くをさいている。時代感覚としては、まず第1に「環境政策」をあげたいところだ。これには「有機農業の更なる推進」が一項目として記入され、そして有機農業となじみの深い「生物多様性の保全」についてもかなり頻繁に書き込まれている。・・・続きは本誌で
 
 春季特集 食料・農業・農村基本計画を論断する〈5〉    (季刊特集著者リスト
 
   「食料国産率」はごまかしか〈2〉
       東京大学大学院農学生命科学研究科教授 鈴木宣弘
 
      「食料国産率」の波紋
      総合食料自給率=食料国産率×飼料自給率
      併記する意義〜国内生産努力の評価&飼料自給の重要性
      カロリーベースと生産額ベース
      種まで遡ったら野菜の自給率は80%→8%?

     
つづく
 
 農村活性化を関係府省が連携でめざす
 
   現場目線に立った政策と実行
 
     幅広い府省連携体制を構築
     都市農業を再評価する
     都市農業が抱える問題点
     国交省との連携強化を一層推進
     農泊でも関係性を強める
     関係人口創出は国家的課題
     棚田振興コンシェルジュを設置
 
 有機農業推進基本方針と有機農業の拡大〈1〉
 
   世界に遅れる有機農業の広がり
 
     CSAの取組みに注目
     世界と異なる我が国の状況
     有機市場が広がらない要因
     基本計画もCSA推進示す

     
つづく
 
 食品流通の過酷さを改善する
 
   サプライチェーンで流通合理化
 
     取扱いを敬遠される
     パレット化へも課題山積
 
 環境のための農山漁村×SDGs〈2〉
 
   環境負荷の低減から環境貢献へ
 
     継続性の高い取組みを実現する
     高く売ることと高く買うこと

     
おわり
 
 農林水産政策研究所 2029年の世界食料需給の見通し〈3〉
 
   トウモロコシ需給ともに増加
 
      米国エタノール需要が鈍化
      29年のとうもろこしに関する地域別予測

     
つづく
 
 農林水産トップニュース
 
 〔経営・構造〕 食と農のサステナビリティを考える「あふの環」2030プロジェクト開始

 〔畜 産〕 東京大学大学院らがアフリカ豚熱の年間侵入確率は20%程度と試算

 〔米麦・食品〕 農水省が加工・新規需要米申請を延長

 〔畑作・果樹〕 農水省がツマジロクサヨトウ防除マニュアルを策定

 〔林 野〕 FAOが「世界森林資源評価(FRA)2020版」を発表

 〔水 産〕 19年の漁業・養殖業生産量がともに減少し、5.8%減の416万トン