2020年5月15日号
 



  

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 焦 点 子供の楽しみを奪うな
 
 新型コロナウイルス感染症による外出自粛で、子供と一緒にスイーツづくりする姿がSNS上に多く投稿されている。「ホットケーキミックス」が急激な需要の高まりから品薄となっている。農水省が4月22日に開いたヒヤリングで、小池・日清フーズ社長は「最近はミックス粉が伸びているが、在宅で親子で料理するためのメニューとして選ばれたと考えている。一方で、受注が4〜5倍あるので、小売には配送日を受注の翌々日にしてもらっている。原料調達に支障はないが、今後も支障がないようお願いしたい」と述べた。大量の買い占めによる高額転売もみられるが、外出自粛で我慢している子供たちの楽しみを奪わないでほしい。
 
 農林抄(論説)
 
   新「酪肉近」への論評〈1〉
      ―大規模酪農経営を巡る3つの課題―
       中村学園大学学長 甲斐 諭
 
 
 3月末に「酪農及び肉用牛生産の近代化を図るための基本方針」(以下、「基本方針」)が公表された。基本方針は新型コロナウィルス感染が急拡大する前に原案が作成されたためか、世界と我が国の好景気と拡大するインバウンドおよび輸出拡大による旺盛な需要が前提になっている。残念ながら新型コロナウィルス禍は予想以上に深刻で、欧米や国内の経済疲弊により我が国の高級畜産物は国内と海外で需要を失い、深刻な需要蒸発により畜産経営はいま未曾有の苦境に立たされている。・・・続きは本誌で
 
 春季特集 食料・農業・農村基本計画を論断する〈1〉    (季刊特集著者リスト
 
   食料・農業・農村基本計画の批判的検討〈1〉
      ―食料政策―
       東京大学大学院農学生命科学研究科教授 安藤光義
 
      分析に基づいた国産消費増加のための施策の欠落
      生産努力目標についての裏付けに対する疑念
      補遺

     
つづく
 
   食料・農業・農村基本法20年とJA・営農団地構想の勝利〈1〉
       キヤノングローバル戦略研究所研究主幹 山下一仁
 
      農業基本法の狙い
      農協の営農団地構想
      「基本計画」の中の営農団地構想
      矛盾の体系≠ニしての農政

     
つづく
 
 
 果樹をめぐる情勢と果樹農業振興基本方針〈2〉
 
   生産抑制的政策を転換
 
     売上減少大きい農業経営を支援する
     生産基盤強化し供給力を回復
     高品質化へ労働生産性を犠牲
     旧来の課題解決は進まず
     国内外の需要に対応する
     省力樹形を積極的導入へ
     放任園地は「山に返す」案も

     
つづく
 
 売上減少大きい農業経営を支援する
 
   持続化給付金の受付スタート
 
     給付要件は50%以上減少した月があること
     季節性収入特例を講じる
 
 食品製造業社員のモチベーションを高める
 
   「人の力」を最大化する
 
      離職者を防止し、人の力を最大化
      モチベーションを高めるヒント事例集
 
 新型コロナウイルス感染症への農水省による支援策〈1〉
 
      国産農林水産物の販売促進
      需要減退が大きい畜産・酪農事業
      経営維持・再建のための資金繰り
      生産現場で労働力を確保
 
 農林水産トップニュース
 
 〔経営・構造〕 WTO23有志国・地域農産物貿易制限しない共同声明

 〔畜 産〕 牛マルキン県間格差是正へ算定方法をブロック別集計に改定

 〔米麦・食品〕 新潟大学が暑さに強いコシヒカリを開発

 〔畑作・果樹〕 18年度の農作業死亡事故件数が過去最少も、熱中症死亡者は倍増

 〔林 野〕 全木連が外国人技能実習部会を設置

 〔水 産〕 水産庁が養殖業事業性評価ガイドラインを作成