2020年3月5日号
 



  

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 焦 点 GI制度初の取消し
 
 農林水産省は2月14日、地理的表示保護制度(GI)に登録された愛知県のブランド茶である「西尾の抹茶」について、登録生産者団体の西尾茶協同組合から登録失効の届出があったため、登録を取消したと発表した。登録取消は2月3日付で、2015年の制度開始以来、初めてのこと。西尾の抹茶は、茶葉の栄養状態が良好な一番茶の割合が高く、渋味が少なく、うま味が強い高品質な抹茶で、全国的な知名度では京都に及ばないことから、ブランド力の強化に取組んできた。しかし、西尾の抹茶は手摘み割合が高く、手作業で新芽を分別収穫するなど生産コストが通常よりもかかるため、高級品販売だけでは経営が厳しくなると判断した。
 
 農林抄(論説)
 
   世界から取り残される日本の有機農業〈2〉
       福島県有機農業ネットワーク 長谷川 浩
 
 農薬を散布しない一般市民では、食品中の残留農薬を通じて体に農薬が入ってきます。曝露といいます。農薬曝露は血液、尿または便、毛髪中の残留農薬で評価します。乳飲児では母乳でも検査できます。ネオニコチノイドは低分子のため尿から排泄され、曝露評価研究は尿サンプルで行います。・・・続きは本誌で
 
 新年特集 フードツーリズムで地域を活性化する〈6〉    (季刊特集著者リスト
 
   地域マーケティング戦略としてのフードツーリズム〈3〉
     ―フードツーリズムの価値―
       大阪市立大学大学院経営学研究科教授 小林 哲
 
      地域マーケティングにおけるフードツーリズムの位置づけ
      ニューツーリズムとしてのフードツーリズム
      フードツーリズムの特徴
      地域間の差異と地域内の広がり
      望ましいフードツーリズムとは

     
おわり
 
   地域の食・食文化をテーマに地域活性を担う〈2〉
       一般社団法人日本フードツーリズム協会理事長 福井栄治
 
      食を引き立てる体験
      「物の豊かさ」より「心の豊かさ」
      コト消費がモノの付加価値を高める
      経験経済としてのフード
      ツーリズムの考え方
      その地域ならではの「ほんもの体験(AuthenticExperience)」について考える
      体験の効果

     
おわり
 
 生物多様と農薬の環境影響評価
 
   生物多様性型農業を確立する
 
     未解明な部分が多い間接的影響
     除草剤の間接的影響を調査
     ネオニコが漁業に与える影響
     有機農業の有効性を証明
 
 日本型直接支払に関する都道府県・市町村調査
 
   同一農地での複数支払は6割
 
      全都道府県が基本方針を設定
      未実施市町村の6割は予定ない
 
 樹木採取権制度ガイドラインを作成
 
   国有林で樹木を一定期間採取
 
      樹木採取権者の4つの義務
      権利設定料は国が機械的に算定
 
 林業イノベーション現場実装推進プログラム〈5〉
 
   木酒の商品化もロードマップに
 
      新素材の開発
      技術実装の推進方策

     
おわり
 
 農林水産関係予算の主な事業〈5〉
 
      林業の成長産業化とイノベーション
 
 農林水産トップニュース
 
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 〔畑作・果樹〕 果樹振興基本方針案が「生産抑制的な施策」方針廃止

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