2020年1月25日号
 



  

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 焦 点 「恵方巻」ロス削減呼びかけ
 
 コンビニ等の宣伝効果により、節分の「恵方巻」文化が東日本にも広まりつつある一方で、恵方巻の食品廃棄が指摘されている。農林水産省では昨年1月11日付で「恵方巻きのシーズンを控えた食品の廃棄を削減するための対応」の通知を発出し、食品小売業者に需要に見合った販売を呼びかけた。その後の調査では、回答者の約9割が、予約販売の実施、当日のオペレーションやサイズ・メニュー構成の工夫により、前年よりも廃棄率が改善したことが分かった。今年も恵方巻の予約販売など昨年と同様の呼びかけを行ったところ、1月15日現在で食品小売26事業者がロス削減に取組むことを表明した。協力事業者には、PR資材を提供する。
 
 農林抄(論説)
 
   飼料用米拡大への課題と展望〈1〉
       東京農業大学農学部元教授 信岡 誠治
 
 飼料用米の生産が本格化して11年が経過した。現在ではMA米(輸入のミニマムアクセス米で古米精米)、備蓄米(国産の備蓄米で古米玄米)、飼料用米(国産の飼料米で玄米と籾米)を合わせると毎年70〜100万dのコメが飼料用として利用されている。飼料用米が政策的に取り上げられた経過を振り返ると、端緒は2007年から2008年にかけて生じた国際的な穀物不足、価格高騰による畜産パニックであった。・・・続きは本誌で
 
 解 説 2020年度 農林水産予算
 
   農水予算が前年並みにとどまる
 
      農林公共0.3%増、非公共0.1%減
      政府予算2年連続で100兆円突破
      スマート農業予算を倍増
      林業イノベーション対策を創設
      スマート水産予算が10・6%減
 
   農林水産関係予算のPOINT
 
      輸出力強化と高付加価値化
       「スマート農業」実現と強い農業
      構造改の推進
      水田フル活と経営所得安定対策
      食の安・消費者の信頼確保
      農山村の活性
      林業の成長産業化と林業イノベーション
      水産源管理と成長産業化
 
 農林水産関係予算の主な事業 〈1〉
 
 
〔輸出力強化と高付加価値化〕
農司令塔組織(農林水産物・食品輸出本部)の創設/輸出環境整備推進事業/食品産業の輸出向けHACCP等対応施設の整備/グローバル産地づくりの強化/戦略的なマーケティング活動の強化/植物品種等海外流出防止総合対策事業/農業知的財産保護・活用支援事業/GAP拡大の推進/地理的表示保護制度活用総合推進事業/6次産業化の推進/食品ロスの削減・プラスチック資源循環の推進/食育の推進と国産農産物消費n拡大事業/再生可能エネルギーの導入等の推進

〔スマート農業の実現と強い農業〕
スマート農業総合推進対策事業/農林水産研究推進事業/「知」の集積と活用の場によるイノベーションの創出/ムーンショット型農林水産研究開発事業/協同農業普及事業交付金/農業農村整備事業〈公共〉/スマート農業に対応した基盤整備/農地耕作条件改善事業/農業水路等長寿命化・防災減災事業/農山漁村地域整備交付金〈公共〉/中山間地域農業農村総合整備事業〈公共〉/食肉流通再編・輸出促進事業/強い農業・担い手づくり総合支援交付金等/野菜・施設園芸支援対策/果樹支援対策/茶・薬用作物等支援対策/花き支援対策/土づくり・有機農業の推進/畜産経営体生産性向上対策/畜産生産力・生産体制強化対策事業/草地関連基盤整備〈公共〉/農業競争力強化プログラムの着実な実施に向けた調査/食品流通拠点整備の推進/食品等流通合理化促進事業

〔構造改革の推進〕
「人・農地プラン」の実質化と農地集積・集約化の加速化/農業委員会の活動による農地利用最適化の推進/農地中間管理機構関連農地整備事業〈公共〉/農業人材力強化総合支援事業/農業経営法人化支援総合事業/農林水産業・食品産業における労働安全対策の強化/女性が変える未来の農業推進事業/外国人材受入総合支援事業/スーパーL資金の金利負担軽減措置/農協監査・事業利用実態調査事業

〔水田フル活用と経営所得安定対策〕
水田活用の直接支払交付金/水田農業の高収益化の推進
 
     つづく