2019年9月15日号
 


  

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 焦 点 食料・農業・農村基本計画を見直し
 
 吉川農相は9月6日、食料・農業・農村政策審議会企画部会合同会議に、新たな食料・農業・農村基本計画の見直しを諮問し、本格的な検討を開始した。同部会ではこれまでに農業者など農業等の現場からヒアリングを重ねており、農業の担い手の確保や農地の集積・集約化について活発な意見があがった。なかでも農地の集積・集約化は大きな課題となっているが、「地元の条件の良い農地では、健康なうちはかなり高齢になっても手放さず、病気や死亡した場合でないと回ってこない」と深刻な状況にある。また、同日、新たな基本計画の検討にあたって、国民からの意見・要望の募集を開始した。募集期間は来年2月末まで。
 
 農林抄(論説)
 
   主要農作物種子法廃止後の全国の状況〈2〉
       たねと食とひと@フォーラム共同代表 吉森弘子
 
 第196回通常国会では、18年4月19日に日本共産党や立憲民主党などの6野党・会派が「主要農作物種子法復活法案」を共同提出した。復活法案は、18年6月6日に衆議院農林水産委員会で単独審議され、継続審議となった。・・・続きは本誌で
 
 解説 2020年度農林水産関係予算概算要求
 
   農林水産予算要求が2兆7307億円
 
      政府概算要求が過去最多に
      優先課題推進枠を設ける
      輸出力強化関連は4倍要求
      労働安全対策を強化
      林業イノベーション対策を創設
      新たな水産資源管理を実現
 
 農林水産関係予算のPOINT
 
   「派遣」で労働力を産地間融通
 
     輸出力強化と高付加価値化
     スマート農業の実現と強い農業
     構造改革の推進
     水田フル活用と経営所得安定対策
     食の安全・消費者の信頼確保
     農山漁村の活性化
     林業の成長産業化と林業イノベーション
     資源管理と水産業の成長産業化
     優先課題推進枠
 
 農林水産関係予算の主な事業・新規事業〈1〉
 
 
〔輸出力強化と高付加価値化〕
農林水産物・食品の政府一体となった輸出力強化/司令塔組織の創設/輸出環境整備推進事業/グローバル産地づくり推進事業/海外需要創出等支援対策事業/海外農業・貿易投資環境調査分析事業/植物品種等海外流出防止総合対策事業/農業知的財産保護・活用支援事業/地理的表示保護制度活用総合推進事業/ 6次産業化の推進/農林漁業成長産業化ファンドの積極的活用/食品ロス削減・再生可能エネルギーの導入等の推進/食育の推進と国産農産物消費拡大事業

〔スマート農業実現と強い農業〕
スマート農業総合推進対策事業/農林水産研究推進事業/「知」の集積と活用の場によるイノベーションの創出/挑戦的農林水産研究開発事業/大学発ベンチャー支援事業/協同農業普及事業交付金/農業農村整備事業〈公共〉/スマート農業に対応した基盤整備〈公共〉/農地耕作条件改善事業/農業水路等長寿命化・防災減災事業/農山漁村地域整備交付金〈公共〉/強い農業・担い手づくり総合支援交付金/持続的生産強化対策事業/野菜・施設園芸支援対策/果樹支援対策/茶・薬用作物等支援対策/花き支援対策/土づくり・有機農業の推進/畜産経営体生産性向上対策/環境負荷軽減に向けた酪農経営支援対策/GAP拡大の推進/野菜価格安定対策事業/甘味資源作物生産支援対策/畑作構造転換事業/酪農経営安定対策/肉用牛繁殖・肥育の経営安定対策/養豚及び採卵養鶏の経営安定対策/畜産生産力・生産体制強化対策事業/食肉処理施設再編促進・機能高度化支援事業/草地関連基盤整備〈公共〉/農業競争力強化プログラムの着実な実施に向けた調査/食品等流通合理化促進事業/農業生産関連事業の事業再編・事業参入、流通構造改革の支援

〔構造改革の推進〕
「人・農地プラン」の実質化と農地集積・集約化の加速化

     
つづく