2019年8月25日号
 


  

数量:

 
 
 焦 点 農林水産物・食品輸出目標達成に暗雲
 
 19年1−6月の農林水産物・食品の輸出額が2・9%増の4486億円となった。今年1兆円の目標を達成をするためには前年比で10・3%以上の増加が必要で、情勢は厳しい。品目別では、輸出品目の主力の水産物が7・5%減となった一方、農産物は牛肉、鶏卵、米等が日本食人気を背景に9・0%増加した。吉川農相は「牛肉の欧米向けの施設認定の加速化を始めとする関係閣僚会議で取りまとめられた工程表の着実な実施に加え、見本市や商談会への出展支援の強化、さらには個別事業者への働きかけや、輸出を目指した産地づくりなど、あらゆる手段を講じる」と、目標達成に向けて輸出力強化を図る姿勢を示した。
 
 農林抄(論説)
 
   日本経済調査協議会の最終提言〈3〉
      −漁業再生へ ITQと自然・生態系の活用へ−
       東京財団上席研究員 小松正之
 
 
 7月28日から31日に北海道の利尻、礼文島を訪問した。昆布の天然採集と養殖、ウニ漁とホッケ漁業が最大の漁業である。かつてはニシン漁で栄えて、その後スケトウダラを乱獲し、そして大衆魚ホッケを沖合底引き網漁業が小型のホッケを大量に漁獲し、産卵群の減少を招いた。・・・続きは本誌で
 
 夏季特集 国内産麦増産を本気で考える〈2〉     (季刊特集著者リスト
 
   国産麦の増産を本気で考える(小麦編その1)〈1〉
      −主要産地毎の特徴の違いから見えてきた対応方向―
       農林水産政策研究所企画広報室室長 吉田行郷
 
      はじめに
      我が国における小麦の用途とそれらにおける国産麦の使用状況
      国産小麦の主産地等における生産動向
      北海道産小麦、九州北部4県産小麦の使用状況
      おわりに

     
つづく
 
   大麦に含まれる食物繊維の生理機能について:
    コレステロール低下と内臓脂肪蓄積抑制作用〈2〉
       大妻女子大学家政学部食物学科教授 青江 誠一郎
 
     血清コレステロール値正常化作用
     内臓脂肪蓄積抑制作用
     大麦のβ―グルカンの作用メカニズム
     おわりに

     
つづく
 
  18年度 食料自給率・食料自給力指標
   食料自給率が過去最低に
 
     コメが自給率プラス要因に
     コメは需給・輸出積極対応を
     穀類・野菜は天候不順が影響
     生産額ベースは前年並み
     飼料自給率反映なければ46%
     食料自給力指標は低下続く
 
 改正農地中間管理事業推進法に伴う政省令改正
 
   農地の集積・集約化を支援
 
     機構手続改善に伴う規定見直し
     農地転用の不許可要件を明確化
 
 農業新技術の現場実装推進プログラム〈4〉
 
   果樹経営は省力樹形を導入
 
     果樹作経営の将来像
     りんご
     なし
     ぶどう

     
つづく
 
 大規模施設園芸・植物工場の実態〈3〉
 
   49%の事業者が赤字経営
 
     市場外出荷・契約栽培が主流
     光熱水道費及び減価償却費の差が大きい
 
 農林水産トップニュース
 
〔経営・構造〕 農水省が棚田カードで棚田地域を応援

〔畜 産〕 農水省の豚コレラ疫学調査で大半が感染野生イノシシ由来

〔畑作・果樹〕 農水省の調査で国内農業資材は海外より割高が明らかに

〔食品・技術〕 FAOによると世界飢餓人口が3年連続増加

〔米麦・水田〕 農水省がコメ先物試験上場を4度目の延長

〔林 野〕 厚労省が伐木作業の安全性を強化

〔水 産〕 魚介類自給率が重量ベースで3ポイント増の59%