2019年7月25日号
 


  

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 焦 点 新しい低温保存技術の期待
 
 産業技術総合研究所が、食品の新しい低温保存技術と長期常温保存につながる成果を発見した。低温環境下で生存が難しい「線虫C・エレガンス」に氷結合タンパク質分子(IBP)を遺伝子導入技術で発現させると、生存率が最大で約10倍に上昇することが分かった。IBPは氷結晶表面に吸着し、氷結晶の成長を空間的に阻害することで、細胞や組織の損傷を防ぐ機能を持つことが分かっていたが、「凍結温度域における氷の結晶成長を抑えることで、線虫生体内へのダメージを防ぎ、個体レベルの活動を維持できることが判明した」。今回の研究成果により、食品等の新しい低温保存技術や長期常温保存技術につながることが期待される。
 
 農林抄(論説)
 
   日本経済調査協議会の最終提言〈1〉
      −海洋水産資源は国民共有財産と法律に明記せよ−
       東京財団上席研究員 小松正之
 
 
 漁業・水産業の衰退が止まらない。6月中旬に気仙沼に立ち寄ったら気仙沼市場が休市日でもないのに休みだった。気仙沼の歴史始まって以来という。本来はカツオ水揚げの最盛期である。函館地方卸売市場もほとんど水揚げがない状態とのことだ。・・・続きは本誌で
 
 韓国水産物輸入規制とWTO日本敗訴の影響を分析する〈3〉
 
   韓国の日本産水産物輸入規制に関するWTO紛争〈3〉
       上智大学法学部教授 川瀬剛志
 
      我が国の敗因
      日本産水産物の安全性に関する評価
      本件の今後

     
おわり
 
 農業農村整備の新たなフロンティア
 
   新しい時代の到来に対応する
 
     農業農村整備の基本的考え方
     人口減少下の農業・農村の姿
     多様な主体の参画・協働を促進
     農村に住みたくなる条件整備
 
 食品製造業における労働力不足克服ビジョン
 
   「自前主義」脱却を求める
 
     重要な中小企業労働力対策
     労働生産性低い食品製造業
     オープンイノベーションを推進
     地方自治体のかかわり
 
 農業新技術の現場実装推進プログラム〈2〉
 
   規模拡大と経営コスト削減を実現
 
     露地野菜は4類型の将来像示す
     畑作物経営の将来像
     露地野菜経営の将来像
     茶経営の将来像
 
 日経調 〜漁業・水産業の成長と活力を取り戻すために〜
 
   新たな漁業制度の具体像を示せ
 
     10年後の漁業・水産業の姿
     真の包括的、総合的な水産政策
     全養殖業にITQ方式を導入
 
 大規模施設園芸・植物工場の実態〈1〉
 
   雇用者数は栽培形態で大きな差
 
     人工光型の雇用者数は4・0人
     温室の設置面積は減少
 
 農林水産トップニュース
 
〔経営・構造〕 農水省が「農業分野に係る経営力向上に関する指針」案

〔畜 産〕 農水省が豚コレラの発生予防対策をまとめる

〔米麦・食品〕 大阪堂島商品取引所がコメ先物取引の本上場を申請

〔畑作・果樹〕 ツマジロクサヨトウの発生が7月12日現在で5県で発生確認

〔林 野〕 全国知事会が国産木材需要拡大に向け提言

〔水 産〕 北太平洋漁業委員会第5回年次会合が北太平洋サンマ漁獲枠を設定