2019年2月25日号
 


  

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 焦 点 農業用ため池決壊を防げ
 
 政府は2月19日、「農業用ため池の管理及び保全に関する法案」を閣議決定した。昨年の7月の豪雨災害をはじめ、近年の災害の発生状況を踏まえ、施設の所有者、管理者や行政機関の役割分担を明らかにし、農業用ため池の適正な管理及び保全が行われる体制を早急に整備する。法案では、所有者等による都道府県への届出を義務付けるとともに、所有者等による適正管理の努力義務を課す。一方、都道府県は、決壊した場合に周辺地域に被害を及ぼすおそれがある農業用ため池を「特定農業用ため池」として指定し、形状変更行為を許可制にし制限をかける。さらに都道府県による防災工事の施行命令、代執行を行えるようにした。
 
 農林抄(論説)
 
   国連小農$骭セ〈3〉
       キヤノングローバル戦略研究所研究主幹 山下一仁
 
 
 農地改革は地主制を解体する一方、多数の小地主を誕生させ農村を保守化した。平等な規模の小地主で構成された農村は、これに適合した組合員一人一票主義のJA農協によって組織され、保守党を支えた。保守党はこれに米価引上げで報いた。高米価のために高コストの零細農が滞留し兼業農家となった。・・・続きは本誌で
 
 人と農村を守る〜災害に強い農村づくり〜〈5〉    (季刊特集著者リスト
 
   新しい「ため池防災支援システム」〈1〉
      ―スマートフォンに対応した改良―
       農研機構農村工学研究部門
       施設工学研究領域土構造物ユニットユニット長 堀 俊和
 
      はじめに
      ため池防災支援システムの概要
      新しいスマートフォン版システムの開発
      過去の災害情報の表示
      おわりに

     
つづく
 
   水田の多面的機能を活用した地域防災の取組〈2〉
      ―田んぼダム―
       新潟県見附市一般社団法人農村振興センター事務局長 椿 一雅
 
     「田んぼダム」の先進的な取組み
     全国各地から視察
     水田の貯水機能を活用した地域防災
     設置がゴールではない

     
おわり
 
 スマート農業を社会実装する〈1〉
 
   ニーズを踏まえた技術開発
 
     25年度までの工程表を策定
     スマート農業の社会実装に向けた取組み
     ニーズを踏まえた技術開発

     
つづく
 
 JAXA宇宙探査イノベーションハブとの共同研究
 
   宇宙で活躍する林業機械開発へ
 
     架線集材を無人化・自動化
     宇宙開発と林業の課題に共通点
 
 有機農業普及拡大への課題〈2〉
 
   有機農産物対価の理解醸成を
 
     遅れる自治体の体制整備
     有機農産品は4〜8割程度高い
 
 2019年度 農林水産新規・主要事業〈3〉
 
     輸出力強化と高付加価値化

     
つづく
 
 農林水産トップニュース
 
〔経営・構造〕 政府が農地中間管理事業推進法等改正案を閣議決定

〔畜 産〕 和牛遺伝資源の国外流出防止へ農水省が検討会設置

〔畑作・果樹〕 農水省と国交省がドローン農業利用で規制緩和

〔食品・技術〕 新たなJAS制定「青果市場低温管理」「ノウフク」新設

〔米麦・水田〕 日本米粉協会が19年度米粉需要を2割増加と見通す

〔林 野〕 林野庁が国有林材供給できる樹木採取権設定へ

〔水 産〕 九州大学と東京海洋大が50年後のマイクロプラスチック浮遊量を予測