2019年2月5日号
 


  

数量:

 
 
 焦 点 明日のお米作りを提案
 
 農研機構東北農業研究センターは1月22日、明日のお米作りのための「直播選択ドットネット」サイトを開設した。水稲直販技術は種のまま田んぼに播く方法で、かつては導入できる農業経営が限られていたが、現在は様々なニーズに対応した播種や種籾コーティングの技術が開発されている。代表的なものでは、@プラウ耕グレーンドリル乾田直播A不耕起V溝乾田直播Bカルパー直播C鉄コーティング直播Dべんモリ直播E無コーティング直播がある。直播選択ドットネットでは、水田の環境や水田直販栽培導入に関する意向について質問に答えるだけで、おすすめの水稲直販技術を導き出せる。なお現在は、東北地方に限定される。
 
 農林抄(論説)
 
   国連小農$骭セ〈1〉
       キヤノングローバル戦略研究所研究主幹 山下一仁
 
 最近、世界の潮流は大規模農業ではなくて小農尊重だという主張を聞く。JA農協の機関紙・日本農業新聞(2018年12月19日)は、国連で小農宣言が可決されたと報じ、社説で「世界の家族農家と農村で働く人々、それを支える協同組合にとって歴史的」で、「世界の潮流に背を向け、市場原理に染まる我が国の官邸農政の見直しを迫るもので」あり、政府に対し「宣言の意義を真摯に受け止め」「家族農業の振興策を食料・農業・農村基本計画の見直し論議に反映させ、具体的施策に落とし込む」よう求めている。・・・続きは本誌で
 
 解説 2019年度 農林水産予算
 
   農林水産予算が5年ぶり増加
 
      非公共事業費は0.1%減
      「臨時・特別の措置」を計上
      農林水産予算が政府の伸び上回る
      水産改革を重点化
      スマート農業技術開発は78%増
      厳しい林野非公共予算
      防災・減災、国土強靱化を推進
 
 農林水産関係予算のPOINT
 
   「派遣」で労働力を産地間融通
 
     構造改革の推進
     水田フル活用と経営所得安定対策
     強い農業の基盤づくりと「スマート農業」実現
     輸出力強化と農林水産物・食品の高付加価値化
     食の安全・消費者の信頼確保
     農山漁村の活性化
     林業の成長産業化と生産流通構造改革
     新たな資源管理と水産業の成長産業化
 
 農林水産関係予算の主な事業・新規事業〈1〉
 
 
〔農地集積・集約化等による構造改革〕
農地中間管理機構による担い手への農地集積・集約化の加速化/農業委員会の活動による農地利用最適化の推進/農地中間管理機構関連農地整備事業〈公共〉/農地耕作条件改善事業/農業経営法人化支援総合事業/農業人材力強化総合支援事業/農業支援外国人適正受入サポート事業/女性の活躍推進/女性が変える未来の農業推進事業/スーパーL資金の金利負担軽減措置/農協監査・事業利用実態調査

〔水田フル活用と経営所得安定対策〕
水田活用の直接支払交付金/米穀周年供給・需要拡大支援事業/米粉の需要拡大・米活用畜産物等のブランド化/経営所得安定対策/収入保険制度の実施/農業共済関係事業

〔強い農業と「スマート農業」実現〕
農業農村整備事業〈公共〉/農業水路等長寿命化・防災減災事業/農山漁村地域整備交付金〈公共〉/強い農業・担い手づくり総合支援交付金/持続的生産強化対策事業/野菜・施設園芸支援対策/果樹支援対策/果樹支援対策/茶・薬用作物等支援対策/花き支援対策/ICTを活用した畜産経営体の生産性向上対策/環境負荷軽減に向けた酪農経営支援対策/次世代につなぐ営農体系の確立支援/GAP拡大の推進/野菜価格安定対策事業/甘味資源作物生産支援対策/酪農の経営安定対策/肉用牛繁殖・肥育の経営安定対策/養豚及び採卵養鶏の経営安定対策/畜産生産力・生産体制強化対策事業/草地関連基盤整備〈公共〉

     
つづく
 
 政府が18年度第2次補正予算を閣議決定
 
   TPP協定の早期発効に対応
 
     産地イノベーションに981億円
     総合的なTPP等関連政策大綱に基づく施策の実施
     防災・減災、国土強靱化のための緊急対策
     農林水産業・地域の活力創造プランに基づく施策等の推進
     台風24号等の災害への対応