2006年9月15日号
   
 

 

 

  

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農林抄 (論説/農林水産予算への提言)
 
   「農政改革本番―国内の目の色は変わったか」
       東京農業大学客員教授 白岩 宏
 
 
 <書き出し>このほど平成19年度予算概算要求が提出された。総額で3兆1514億円、前年比13・4%の増加で意欲的であるが、予算編成時には全省庁に対して一律二割削減が既定路線となっており、目玉となっている品目横断的経営安定策、担い手支援策、農地・水・環境保全向上対策予算をしっかりと確保できるか、今後の焦点である。コメ政策については、農業者・農業団体が需給調整の任にあたる新システムに移行するが、委任される側の当事者能力が果たして充分に育成されているかどうかが試されることになるだろう。とりあえずは初心者マークで行政の支援を受けながら慎重に運転していくことになるのではないか。ハウツーよりも自己リスクという意識改革が最重要だと思う。・・・


焦 点 「品目横断対策の加入申請受付開始」
 
 
 意欲と能力のある担い手に対象を限定し、経営安定を図る「品目横断的経営安定対策」の加入申請受付けが9月1日にスタートした。9月からの加入受付は、秋播き麦を作付ける農業者が対象で、11月30日までに加入申請を行なう必要がある。受付初日となった1日には、全国で認定農業者42経営体、集落営農組織14経営体が申請した。小林農水事務次官は記者会見で「戦後農政の大転換であり、引き続き制度の周知、あるいは担い手の育成を農業団体はじめ関係機関と良く連携・協力しながら、しっかり進めていきたい」と強調した。秋播き麦を作付けしない農業者の加入受付は07年4月1日から6月30日となる。



特 集 「2007年度 農林水産予算概算要求」農業・環境政策
 
   概説「経得等4対策事業規模97億上積み4227億円」
          週刊農林編集部
 
       概算要求総額は13.4%増3兆1514億円
       全事業の4割統廃合で財源捻出
       企業へ農地リース本格化17億円
       医療研究モデル豚等技術開発23%増1091億円
       「100年の森林づくり」拠点整備5年240億円
 
 
特 集 「2007年度 農林水産主要新規施策の解説」  
 
       農業競争力強化への新たな挑戦
 
品目横断的経営安定対策の導入/米政策改革の更なる推進/新たな発想に立った担い手支援策の創設/野菜・果樹対策の見直し/企業の農外からの新規参入促進/構造改革のための基盤づくり/飼料自給率向上の取組みの推進/環境保全型農業の推進
       「攻め」の視点に立った新たな可能性
 
東アジア市場全体を見据えた食品産業戦略構想の推進/技術と知財の力による新需要・新産業の開拓/輸出倍増対策の強力な推進/知的財産の創造・保護・活用/革新的技術の開発と普及
       「食」「地域」に根ざした生活向上
 
食生活の豊かさを実感できる国民生活の実現/地域資源を活かした潤いある国民生活の実現/農山漁村の場での再チャレンジ支援/都市・農山漁村の共生・対流や都市農業の新たな展開/食料産業クラスターの新たな展開
       地域の力を活かした農山漁村づくり
 
農地・水・環境保全向上対策の本格的実施/立ち上がる農山漁村の基礎的条件整備と安全・安心なくらしの実現/鳥獣害防止推進対策
       森林・林業再生への新たな挑戦
 
木材の生産・流通に関する構造改革の推進/「100年の森林づくり」の推進と森林吸収源対策への取組の加速/森林施業の集約化活動の促進/安全・安心の確保のための効果的な国土保全対策の推進/ニーズに対応した木材供給・利用拡大に向けた取組の推進
       水産業構造改革に向けた挑戦
 
漁船漁業構造改革の推進/漁業経営安定対策の導入/水産物流通の構造改革の推進/海洋生物資源と環境・生態系保全を軸とした漁港漁場整備の推進
 
       組織改正
 

 

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