2001年12月5日号
 

  

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農林抄 (論説)WTOドーハ閣僚会議への提言
 
   「グローバリズムの弊害」
           日本消費者連盟副代表運営委員 山浦康明
 
 11月9日からドーハで開かれた第4回閣僚会議は最終日を一日延長し、14日に新ラウンドの開始を宣言する閣僚宣言を採択した。農業分野では、ケアンズグループが主張した「農工一体論」は退けられ、「非貿易的関心事項」を考慮して今後の交渉を続けることが確認された。・・・




特 集 「WTOドーハ閣僚会議が新ラウンド開始を宣言」
 
   「20条枠組みで農業交渉」 週刊農林編集部
 
 シアトルでの決裂から2年。アメリカでテロ事件が発生、世界同時不況懸念がますなかで、加盟142カ国とオブザーバー39カ国が参加して第4回WTO閣僚会議がカタールの首都ドーハで11月9〜14日まで開かれ、農業とサービスに加え環境や投資、競争、アンチダンピングなど幅広い項目を交渉対象とする新ラウンドを立ち上げる閣僚宣言を採択して閉幕した。ドーハ・ラウンドは、2005年1月1日妥結をめざして、一括受託方式で行われる。これにより農業交渉は、新ラウンドの一部として、ほかの分野とともに一括して合意される。・・・
 
       2005年1月妥結へ一括受託
       3分野とも「交渉結果予断せず」
       非貿易事項に限定要件つかず

       
読み切り
 
特 集 WTO閣僚会議を論評する
 
   「WTO閣僚会議の評価と今後の農業交渉戦略」
           東海大学教授・元GATT事務局交渉官 高瀬 保
 
       新ラウンド開始の困難
       新ラウンド開始合意の要因
       自由化ばかりでない新ラウンド交渉
       今後の農業交渉戦略

       
読み切り
 
   「農業宣言を起点に本格交渉始まる」
           東洋大学教授 服部信司
 
       農業宣言へ向けての主要国の立場と宣言案
       閣僚会合交渉と農業宣言

       
読み切り
 
論 評 「米政策を考える」
 
   「農協食管6年の総括と米政策改革問題」<1>
           東京大学名誉教授・日本農業研究所理事 佐伯尚美
 
       失敗に終った農協食管
       朝令暮改の制度改革とシステムの混乱
       米需給・価格の構造変化
       政府の米政策改革構想の意義

       
つづく
 
 
農林水産トップニュース
 
 総 合
    政府・与党・全中が米政策の見直し対策と来年産米政策で合意。生産調整超過達成に2万5000円助成(11/22)
 金融・農協
    農水省が項目ごとに制定されていた農協法関係の農林水産省令を統合する農協法施行規則を制定。2002年施行
 構造改善
    食糧・農業・農村政策審議会小委員会が環境との調和に配慮した事業の調査・計画・設計手引き案示す(11/8)
 
農産園芸
    葉たばこ審議会が2002年葉たばこ買取り価格13年連続据置きを答申。耕作面積は176ヘクタール増(11/21)
 畜 産
    北海道、群馬で新たに2頭の狂牛病感染牛みつかる。1例目含め感染牛3頭が同一工場の代用乳給与
 食品流通
    財務省が行った輸入動向モニター(11/17〜23)でネギが34%増、生しいたけ4%減、畳表116%増
 食 糧
    2002産米生産出荷指針が示した需要計画は40万トン下回る恐れ。在庫200万トン超える予測
 
林 野
    COP7が京都議定書運用ルール合意、2002年批准に向けた活動が胎動。参加資格は6条件で決着(11/10)
 水 産
    有明海のり養殖が昨年より1カ月早く色落ち被害。熊本県沖は全滅か(11/26)