2001年10月25日号
 

  

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農林抄 (論説/狂牛病発生と行政対応に対する論評)
 
   「狂牛病に噴出する怒りと不信感」
           安全な職と環境を考えるネットワーク事務局長 伊庭みか子
 
 狂牛病=マッドカウのマッドには、「怒り狂う」という意味がある。人間の都合で兄弟姉妹の屍を食べさせられて狂った牛たちの怒り、そのウシになすすべもなかった畜産農家の怒りが込められている。数年前にモンゴルで肉骨粉の話をしたところ「それは言語道断」と激怒した遊牧民の顔を思い出す。・・・




特 集 「自然農法の提唱と砂漠緑化」<1>
 
   「自然農法の哲学と21世紀の農法」
           自然農法家 福岡正信
 
       作物の貿易―貿易立国の落とし穴―
       肥料・農薬投入で収量逓減
       自然の反収力は米で1500キロ
       砂漠緑化で招く近代農法もうやめよう

       
つづく
 
   「粘土団子による中国砂漠緑化への旅」
           福岡自然農法助手 本間裕子
 
       中国緑化への機縁
       第1回中国訪問
       日本での「種集め」
       砂漠化の現状
       包頭市達茂旗の農産物と気候
       ゴビ砂漠での粘土団子蒔き
       砂漠と「粘土団子」
       緑の道をつなごう

       
読み切り
 
概 説 「2002産畑作目価格と関連対策」
 
   「品質向上対策で手取り確保」 週刊農林編集部 
 
 
 農林水産省は9月27日、2002産麦、大豆、甘味資源作物の価格と関連対策を決定した。各品目とも政府買入価格や交付金単価を引き下げたが、品質向上支援対策を充実させることで生産者の実質手取額を据え置いた。・・・
 
       麦
       大豆
       甜菜
       さとうきび
       でん粉原料用馬鈴薯・甘しょ
       付表・小麦、大豆、甘味資源価格と関連対策助成額

       
読み切り
 
シリーズ 「ちいサイクル・おお交通」<13>
 
   「低速度社会への転換 〜墨田区から<上>〜」 週刊農林編集部 
 
 
 川を塞き止めない小水田力発電(奈良県下北山村)や木炭自動車(福井県今立町)、木炭発電所(滋賀県)、そして菜種油・廃食油のディーゼル燃料化(東京墨田区の染谷商店、滋賀県環境生協など)と、21世紀の象徴である電気や車の燃料さえ農山村で生産される「スロー・イズ・ビューティフル」(辻信一著)時代が見えてきた。・・・
 
 
農林水産トップニュース
 
 総 合
    <WTO閣僚宣言の争点> 農業協定20条の枠組み越えるか。非貿易的事項は政策措置の要件明記か
 金融・農協
    総合JA事業2000年度実績で初めて長期共済保有高が減少。事業総利益は2・5%減と減少傾向つづく
 構造改善
    中山間直接支払制度調査で農家の8割が共同活動の仕組みを評価。交付金の農家配分望む農家は4割
 
農産園芸
    ストップ遺伝子組換え汚染種子ネットが飼料作付け用の米国産デントコーン種子からスターリンク検出(10/19)
 畜 産
    武部農相と坂口厚労相がと畜場でのBSE全頭検査態勢実施で安全宣言。検査後の発表は自治体バラバラ(10/18)
 食品流通
    食品流通構造改善促進機構が惣菜の原料原産地表示推進で優良店を募集(10/15)
 食 糧
    農水省がイネゲノム研究戦略を遺伝子機能解明に方針転換。塩基配列の高精度解明来年完了めざす
 
林 野
    林野庁の研究会が森林整備実施に向けた国民の金銭的支援手法で目的税や利用料金徴収など4タイプを提示(10/11)
 水 産
    ベーリング公海漁業条約会議でスケトウ資源が過去最低基準の20万8000トン。2002年漁獲可能量はゼロ