2001年6月15日号
 

  

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農林抄 (論説/諌早干拓を考える)
 
   「始華干拓が教えるもの」 九州・琉球湿地ネットワーク代表 脇 義重
 
 私たちが始華湖を訪れたのは1999年1月17日で、冬景色の中での3日間の韓国湿地エコツアーの最終日でした。湿地があまりないので身体にはそうこたえませんでした。始興市正往洞と安山市大阜洞を結ぶ全長12・6キロメートルの潮受け堤防の東端に到着したとき、まず驚いたことは干潟の近くに広大な面積の工業団地(始華工業団地)があるということでした。・・・




特 集 「諌早湾干拓〜韓国始華干拓水門開放に学ぶ〜」
 
   「水門開放から数年で魚介類戻る」 〜佐賀県南川副漁協視察団報告書より〜
 
 佐賀県南川添漁協は中野繁美漁場管理委員長を団長に3月、諌早干拓問題に対応するため、韓国の干拓事業現場である始華湖とセマングム干拓事業の視察を行った。始華湖は干拓事業を行ったが、水門閉め切り後に魚介類の死滅や岩のりの不漁など漁業被害が深刻化し、3年後には再び水門を開放。セマングム干拓事業も反対運動により3年間工事がストップしている(堤防総延長の50%完工)。始華湖では水門開放により干潟が再生しつつある。
 
   「宇宙から見た始華干拓に学ぶ干潟再生の可能性」 
           長崎大学大学院教授 後藤惠之輔/同大学院博士課程研究生 後藤健介
 
       海洋環境を宇宙から見る
       衛星データで見る始華干拓地域
       衛星データ解析によるクロロフィル濃度の変化
       始華干拓と諌早干拓の比較
       排水門の開放によって干潟は再生するか

        
<始華湖衛星解析データ>

       
読み切り
 
特 集 「食料・農業・農村基本計画の論評」<4>
 
   「食料安保に種芋備蓄義務づけを」 週刊農林編集部
      〜芋類と食料安保態勢検証〜
 
      (1) 甘薯
      (2) 馬鈴薯
      (3) 甘味資源作物
      (4) お茶
 
 
農林水産トップニュース
 
 総 合
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    農水省経営管理意向調査で、認定農業者の88%が簿記会計を行う必要があると考えていることが分かった
 
農産園芸
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 畜 産
    韓国で中国産アヒル肉から家禽ペスト(鳥インフルエンザ)検出、農水省も同報受け中国産家禽肉輸入禁止(6/7)
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